【第57回 気象予報士試験 一般知識】問12 予報業務許可事業者の変更・休止手続きをわかりやすく解説
法規についてはこちらの記事も参考にしてみてください! ⇒ 【講義】一般科目 気象法規
こんにちは!今回は第57回気象予報士試験 一般知識 問12を解説します!
この問題は、気象の予報業務の許可を受けている事業者が、変更や休止をする場合に必要な手続きについて問う法規問題です。
法規問題で特にややこしいのは、 「認可」なのか「報告」なのか「届出」なのか の区別です。
この問題も、そこを正確に整理できているかが問われています。
この問題で重要なポイント
- 予報業務の目的または範囲を変更する場合は認可が必要
- 現象の予想の方法を変更した場合は報告事項
- 許可区域外で予報業務を行う場合は、範囲の変更にあたる
- 警報事項を受ける方法の変更は報告事項
- 予報業務の休止・廃止は届出事項
- 「30日前まで」か「遅滞なく」かを混同しない
- 法規問題では、言葉が1つ違うだけで正誤が変わる
■ 問題文
気象の予報業務の許可を受けている事業者が行わなければならない行為について述べた次の文(a)〜(d)の正誤の組み合わせとして正しいものを、下記の①〜⑤の中から1つ選べ。
(a) 現象の予想の方法を変更したときには、遅滞なくその旨を記載した報告書を気象庁長官に提出し、認可を申請しなければならない。
(b) 許可を受けた区域とは別の区域を対象に予報業務を行おうとする場合は、変更しようとする30日前までに気象庁長官に届け出なければならない。
(c) 気象庁の警報事項を受ける方法に変更が生じたときは、その旨を記載した報告書を気象庁長官に提出しなければならない。
(d) 許可を受けて実施している予報業務の一部を休止しようとする場合は、休止しようとする30日前までに気象庁長官に届け出なければならない。
| 選択肢 | (a) | (b) | (c) | (d) |
|---|---|---|---|---|
| ① | 正 | 正 | 正 | 誤 |
| ② | 正 | 誤 | 誤 | 正 |
| ③ | 誤 | 正 | 誤 | 誤 |
| ④ | 誤 | 誤 | 正 | 正 |
| ⑤ | 誤 | 誤 | 正 | 誤 |
■ 解答
⑤
(a) 誤
(b) 誤
(c) 正
(d) 誤
■ 解き方の方針
この問題は、次の3つに分けて考えると整理しやすいです。
目的・範囲の変更
↓
認可
予想方法・警報事項の受け方などの変更
↓
報告
予報業務の休止・廃止
↓
届出
法規問題では、内容そのものよりも 「どの手続きが必要か」 を問われることが多いです。
■ (a) 現象の予想の方法を変更したときは認可申請が必要か
(a)は誤りです。
現象の予想の方法を変更した場合は、気象庁長官に報告書を提出する必要があります。
しかし、これは認可を申請する事項ではありません。
問題文では「報告書を提出し、認可を申請しなければならない」とあります。
この「認可を申請」が余計です。
ここが法規問題のひっかけです
現象の予想の方法を変更
↓
報告書を提出
↓
認可までは不要
法規では「報告は必要だが、認可は不要」というパターンがあります。
文章の前半が正しくても、後半に余計な義務が付いていると誤りになります。
したがって、(a)は誤りです。
■ (b) 許可区域外で予報業務を行う場合は30日前までの届出でよいか
(b)は誤りです。
許可を受けた区域とは別の区域で予報業務を行う場合は、予報業務の範囲の変更にあたります。
予報業務の目的または範囲を変更しようとする場合は、気象庁長官の認可を受ける必要があります。
したがって、「30日前までに届け出ればよい」という記述は誤りです。
区域を変える場合の考え方
許可区域外で予報業務
↓
対象区域が変わる
↓
予報業務の範囲の変更
↓
認可が必要
したがって、(b)は誤りです。
■ (c) 警報事項を受ける方法の変更は報告書提出か
(c)は正しいです。
気象庁の警報事項を受ける方法に変更が生じたときは、その旨を記載した報告書を気象庁長官に提出する必要があります。
これは認可ではなく、報告事項です。
警報事項の受け方を変更した場合
警報事項を受ける方法を変更
↓
報告書を提出
ここは「認可」ではなく「報告」と押さえましょう。
したがって、(c)は正しいです。
■ (d) 予報業務の一部休止は30日前までの届出か
(d)は誤りです。
許可を受けて実施している予報業務を休止した場合には、気象庁長官に届け出る必要があります。
しかし、問題文のように「休止しようとする30日前までに届け出なければならない」という規定ではありません。
ここでは、30日前までという表現が誤りです。
法規問題でよくあるひっかけ
休止・廃止
↓
届出は必要
でも
↓
30日前まで、ではない
「届出が必要」という部分だけ見て正にすると間違えます。
いつまでに必要か、という期限の表現まで確認しましょう。
したがって、(d)は誤りです。
■ 選択肢確認表
| 項目 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| (a) | 誤 | 現象の予想の方法の変更は報告事項であり、認可申請までは不要 |
| (b) | 誤 | 許可区域外での予報業務は範囲の変更にあたり、届出ではなく認可が必要 |
| (c) | 正 | 警報事項を受ける方法の変更は報告書提出が必要 |
| (d) | 誤 | 予報業務の休止に「30日前まで」の届出義務はない |
以上より、正しい組み合わせは⑤です。
■ 受験生がつまずくポイント
1. 報告と認可を混同する
予想方法の変更は報告事項です。
「変更だから認可」と短絡的に考えると間違えます。
2. 区域変更を届出でよいと思ってしまう
許可区域外で予報業務を行う場合は、予報業務の範囲を変更することになります。
これは届出ではなく、認可が必要です。
3. 「30日前まで」という表現に引っかかる
法規問題では、期限の表現がひっかけになります。
休止の届出について、問題文のような30日前までという規定ではありません。
4. 文章の一部だけ見て判断してしまう
(a)は「報告書を提出」の部分だけなら正しそうです。
しかし「認可を申請」が加わっているため誤りです。
5. 法規を暗記だけで処理しようとする
目的・範囲の変更は重い変更なので認可。
予想方法や警報事項の受け方は報告。
このように、手続きの重さで整理すると覚えやすくなります。
■ まとめ
- 現象の予想の方法の変更は報告事項
- 予想方法変更に認可申請までは不要
- 許可区域外での予報業務は範囲変更にあたり認可が必要
- 警報事項を受ける方法の変更は報告書提出が必要
- 予報業務の一部休止に「30日前まで」の届出義務はない
- したがって、(a)誤、(b)誤、(c)正、(d)誤
正解は⑤
この問題で必ず押さえたいこと
目的・範囲の変更
↓
認可
予想方法の変更
↓
報告
警報事項を受ける方法の変更
↓
報告
休止・廃止
↓
届出
※30日前まで、ではない
※ 本記事では、一般財団法人 気象業務支援センターより利用許諾を受けて、気象予報士試験問題を掲載しています。
問題文の著作権は一般財団法人 気象業務支援センターに帰属します。
以上、第57回 一般知識 問12の解説でした!
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皆で最高の独学環境を作っていきましょう!
