【第63回 気象予報士試験 一般知識】問2 比湿の計算問題をわかりやすく解説

第63回気象予報士試験 一般知識 問2の解説です。今回は「比湿」の計算問題を扱います。

気象予報士試験では、

  • 比湿
  • 混合比
  • 相対湿度
  • 露点温度

が頻出ですが、これらを混同してしまう受験生が非常に多いです。

この問題では、

  • 比湿の定義
  • 相対湿度から水蒸気圧を求める方法
  • 露点温度から実際の水蒸気圧を求める考え方

を理解しているかがポイントになります。

■ 問題文

大気中の湿潤空気塊A〜Cについて、比湿の大小関係を比較する問題。

A:乾燥空気990gに対して水蒸気10gを含む。

B:気温14℃、相対湿度75%、気圧700hPa。

C:気温20℃、露点16℃、気圧900hPa。

これらの比湿の大小関係として適切なものを選ぶ。

図

■ 解答

①(A < B < C)

■ 解き方の方針

まず、比湿の定義を整理しましょう。

比湿 = 水蒸気の質量 ÷ 空気全体の質量

ここで重要なのは、

「空気全体」で割る

という点です。

乾燥空気だけで割ると「混合比」になるので注意しましょう。

■ (a) 空気塊Aの比湿

Aでは、

  • 乾燥空気:990g
  • 水蒸気:10g

が与えられています。

したがって、

比湿 = 10 ÷ (990 + 10)

となります。

計算すると、

sA ≒ 0.010

です。

ここがポイント!

比湿は、

  • 水蒸気 ÷ 空気全体

ですが、

  • 混合比 = 水蒸気 ÷ 乾燥空気

です。

この違いは超頻出なので必ず整理しておきましょう。

■ (b) 空気塊Bの比湿

Bでは、

  • 気温14℃
  • 相対湿度75%
  • 気圧700hPa

が与えられています。

14℃の飽和水蒸気圧は約16hPaです。

相対湿度75%なので、

e ≒ 16 × 0.75 = 12hPa

となります。

比湿は近似的に、

s ≒ 0.622 × e / p

で求められます。

したがって、

0.622 × 12 / 700 ≒ 0.0107

となります。

受験生がつまずきやすいポイント

相対湿度は、

「水蒸気圧の割合」

です。

水蒸気量そのものではありません。

ここを混同すると、湿度問題が一気に難しく感じます。

■ (c) 空気塊Cの比湿

Cでは、

  • 気温20℃
  • 露点16℃
  • 気圧900hPa

が与えられています。

露点温度16℃ということは、

実際の水蒸気圧 = 16℃の飽和水蒸気圧

という意味です。

16℃の飽和水蒸気圧は約18hPaなので、

e ≒ 18hPa

となります。

よって、

s ≒ 0.622 × 18 / 900 ≒ 0.0124

です。

超重要つまずきポイント!

露点温度が出てきたら、

「その温度の飽和水蒸気圧 = 実際の水蒸気圧」

と考えます。

ここを理解できていないと、露点問題が非常に苦手になります。

■ まとめ

  • A ≒ 0.010
  • B ≒ 0.0107
  • C ≒ 0.0124

したがって、

A < B < C

となるため、正解はです。

※ 本記事では、一般財団法人 気象業務支援センターより利用許諾を受けて、気象予報士試験問題を掲載しています。
問題文の著作権は一般財団法人 気象業務支援センターに帰属します。

以上、第63回 一般知識 問2の解説でした!

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