【第63回 気象予報士試験 一般知識】問1 地球大気の組成をわかりやすく解説

第63回気象予報士試験 一般知識 問1の解説です。今回は「地球大気の組成」と「平均分子量」について、独学の受験生がつまずきやすいポイントを含めてわかりやすく整理します。

こんにちは!今回は、第63回 気象予報士試験 一般知識 問1を解説していきます。

この問題では、地球大気の組成や平均分子量についての基本知識が問われています。

特に重要なのは、次の3点です。

  • 乾燥空気の主成分
  • 均質圏(混合圏)の特徴
  • 水蒸気の分子量

(c)では、受験生が非常に引っかかりやすい「湿った空気は重い?」問題が登場します。

■ 問題文

地球大気の組成について述べた次の文(a)~(c)の正誤の組み合わせとして正しいものを、下記の①~⑤の中から1つ選べ。

(a) 対流圏内において、窒素、酸素、アルゴンの3種類の気体が乾燥空気に占める比率(体積比)は、99.9%以上となっている。

(b) 高度80km以下では、乾燥空気の平均分子量は高度によらずほぼ一定である。

(c) 対流圏の空気の平均分子量は、水蒸気の混合比が大きいほど大きくなる。

(a) (b) (c)

■ 解答

■ 解き方の方針

この問題は、大気組成に関する基本知識を問う問題です。

特に(c)は、単なる暗記ではなく、水蒸気の分子量が乾燥空気より小さいことを理解しているかがポイントです。

「水が増えるから重くなる」と考えると間違えやすいので注意しましょう。

■ 各選択肢の解説

(a) 正:乾燥空気の主成分

対流圏の乾燥空気は、主に以下の3種類で構成されています。

  • 窒素:約78%
  • 酸素:約21%
  • アルゴン:約1%

この3種類だけで、乾燥空気全体の99.9%以上を占めています。

したがって、(a)は正しいです。

ここがポイント!

二酸化炭素やオゾンは印象に残りやすいですが、割合としては非常に小さいです。

まずは、「窒素・酸素・アルゴンでほとんど」という基本を押さえましょう。

(b) 正:80km以下では平均分子量はほぼ一定

高度約80km以下の大気は、均質圏(混合圏)と呼ばれています。

この領域では大気がよく混合されるため、気体成分の割合は高度によってほとんど変化しません。

そのため、乾燥空気の平均分子量(約28.97)も高度によらずほぼ一定です。

したがって、(b)は正しいです。

受験生が混乱しやすいポイント

「高度が高いほど空気が薄くなる」ため、成分比も変わるように感じます。

しかし、80km付近までは大気が十分に混合されているため、割合自体はほぼ一定です。

(c) 誤:水蒸気が増えるほど平均分子量は小さくなる

この問題最大のポイントです。

水蒸気の分子量は18、乾燥空気の平均分子量は約29です。

つまり、水蒸気は乾燥空気より軽いということです。

そのため、水蒸気が増えるほど、空気全体の平均分子量は小さくなります。

問題文では、

「水蒸気が多いほど平均分子量が大きくなる」

となっているため、逆の内容で誤りです。

超重要つまずきポイント!

多くの受験生が、

  • 「湿った空気=重い」
  • 「水が増える=重くなる」

と直感的に考えてしまいます。

しかし実際には、水蒸気(H₂O)は窒素や酸素より分子量が小さいため、湿った空気の方が軽いのです。

この考え方は、大気安定・対流・浮力など、今後の頻出分野でも重要です。

■ まとめ

  • (a) 正:乾燥空気の99.9%以上は窒素・酸素・アルゴン
  • (b) 正:80km以下では平均分子量はほぼ一定
  • (c) 誤:水蒸気が増えるほど平均分子量は小さくなる

したがって、正しい組み合わせはです。

※ 本記事では、一般財団法人 気象業務支援センターより利用許諾を受けて、気象予報士試験問題を掲載しています。
問題文の著作権は一般財団法人 気象業務支援センターに帰属します。

以上、第63回 一般知識 問1の解説でした!

このサイトでは、単なる解答だけでなく、「なぜそうなるのか?」や「どこで受験生がつまずくのか?」も含めて整理しています。

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