【第65回 気象予報士試験 一般知識】問5 レイリー散乱・ミー散乱・気象レーダーをわかりやすく解説
こんにちは!今回は気象予報士試験 第65回 一般知識 問5を解説します!
この問題は、
- レイリー散乱
- ミー散乱
- 気象レーダー
について、
「波長」と「粒子サイズ」の関係
を整理できているかがポイントです。
かなり頻出のテーマですが、
- 空が青い → レイリー散乱
- 雲が白い → ミー散乱
だけを丸暗記していると、選択肢問題で混乱しやすいです。
■ 問題文
大気中の気体分子や粒子による電磁波の散乱に関連する以下の事項A〜Cについて、それぞれ関連する代表的な電磁波の波長および散乱体の大きさを下の表にまとめた。
この表の空欄(a)〜(c)に入る数値の組み合わせとして適切なものを、下記の①〜⑤の中から1つ選べ。
A 晴れた日の昼間に積雲が白く見える。
B 晴れた日の昼間に空が青く見え、夕方になると西の空が赤く見える。
C 気象レーダーによって、降水を観測できる。
| 電磁波の波長 | 散乱体の大きさ | |
|---|---|---|
| A | (a) | (b) |
| B | (a) | 10-4〜10-3 μm |
| C | (c) | 1〜5 mm |
| (a) | (b) | (c) | |
|---|---|---|---|
| ① | 0.3〜0.8 μm | 10-4〜10-3 μm | 3〜10 cm |
| ② | 0.3〜0.8 μm | 1〜10 μm | 3〜10 cm |
| ③ | 1〜10 μm | 1〜10 μm | 3〜10 cm |
| ④ | 1〜10 μm | 10-4〜10-3 μm | 1〜5 mm |
| ⑤ | 3〜10 cm | 1〜5 mm | 1〜5 mm |
■ 解答
②
■ この問題の本質
この問題の本質は、
「波長」と「粒子サイズ」の比較
です。
散乱の種類は、
| 散乱 | 波長と粒子サイズの関係 | 代表例 |
|---|---|---|
| レイリー散乱 | 波長 > 粒子サイズ | 青空・夕焼け |
| ミー散乱 | 波長 ≒ 粒子サイズ | 雲が白い |
| 幾何光学的散乱 | 波長 < 粒子サイズ | 虹 |
のように整理できます。
■ A 雲が白く見える理由
Aは、
ミー散乱
です。
積雲を作る雲粒は、
1〜10 μm程度
で、可視光の波長と近いサイズです。
このとき起きるのがミー散乱。
ミー散乱では、
全ての色をほぼ均等に散乱
します。
その結果、
雲は白く見える
わけです。
超重要つまずきポイント!
受験生は、
「空が青いなら雲も青くなりそう」
と感覚的に考えやすいです。
でも雲粒は空気分子より遥かに大きい。
そのため、
波長依存が弱くなる
=白く見える
となります。
■ B 空が青い・夕焼けが赤い理由
Bは、
レイリー散乱
です。
空気分子は非常に小さく、
可視光の波長より遥かに小さい
ため、レイリー散乱が起きます。
レイリー散乱では、
短波長ほど強く散乱
されます。
つまり、
- 青 → 散乱されやすい
- 赤 → 散乱されにくい
ということです。
なぜ夕焼けは赤い?
夕方は、太陽光が大気中を長距離通過します。
すると、
青い光が途中で散乱され尽くす
んです。
その結果、
赤系の光だけが届きやすくなる
ので、夕焼けは赤く見えます。
ここで混乱しやすい!
「レイリー散乱=青空」
だけを暗記していると、
「夕焼けが赤い理由」
を説明できなくなります。
本質は、
短波長ほど散乱されやすい
です。
■ C 気象レーダー
気象レーダーは、
マイクロ波
を利用して降水を観測します。
波長は、
3〜10 cm程度
です。
一方、雨粒はmmオーダー。
つまり、
雨粒よりかなり長い波長
を使っています。
受験生が混乱しやすいポイント
「なんで可視光を使わないの?」
と感じやすいです。
理由は、
雲を突き抜けられない
から。
マイクロ波は雲を通りやすいため、
- 遠距離観測
- 降水観測
に向いています。
■ まとめ
| 現象 | 散乱 | ポイント |
|---|---|---|
| 雲が白い | ミー散乱 | 波長 ≒ 粒子サイズ |
| 空が青い | レイリー散乱 | 波長 > 粒子サイズ |
| 気象レーダー | マイクロ波 | cmオーダー波長 |
したがって正解は、
②
この問題で絶対押さえたいこと
散乱問題は、
「波長 vs 粒子サイズ」
だけでかなり整理できます。
- 波長 > 粒子 → レイリー散乱
- 波長 ≒ 粒子 → ミー散乱
- 波長 < 粒子 → 幾何光学的散乱
この3つを必ず整理して覚えましょう。
※ 本記事では、一般財団法人 気象業務支援センターより利用許諾を受けて、気象予報士試験問題を掲載しています。
問題文の著作権は一般財団法人 気象業務支援センターに帰属します。
以上、第65回 一般知識 問5の解説でした!
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