【基本情報技術者試験】第16章 システム戦略完全解説|情報システム戦略・EA・BPR・クラウド・BIをゼロから学ぼう!

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【例題】EA4分類の問題

エンタープライズアーキテクチャ(EA)の4分類のうち、業務・サービスの内容を記述するものはどれか。
ア. テクノロジアーキテクチャ イ. データアーキテクチャ ウ. アプリケーションアーキテクチャ エ. ビジネスアーキテクチャ

前回はサービスマネジメントとシステム監査を学びました。今回は「システム戦略」を徹底解説します。情報システム戦略・エンタープライズアーキテクチャ(EA)・BPR・BPM・RPA・BPO・クラウドサービス・SOA・BI・ビッグデータ・データマイニング・デジタルディバイドまで、試験に出る重要キーワードを丁寧に解説します!

目次

  • 情報システム戦略とは(全体最適化・個別最適化)
  • エンタープライズアーキテクチャ(EA)の4分類
  • 業務プロセス改善①:BPRとBPM
  • 業務プロセス改善②:RPA・BPO・ワークフロー
  • ソリューションビジネス(オンプレミス・ハウジング・ホスティング)
  • クラウドサービス(IaaS・PaaS・SaaS)
  • パブリック・プライベート・ハイブリッドクラウド
  • SOA(サービス指向アーキテクチャ)
  • システム活用促進(BI・データウェアハウス)
  • ビッグデータ・データレイク・データマイニング
  • デジタルリテラシー・デジタルディバイド
  • 過去問チャレンジ!(6問)
  • この章のまとめ

1. 情報システム戦略とは(全体最適化・個別最適化)

情報システム戦略とエンタープライズアーキテクチャ(EA)の4層構造

▲ 情報システム戦略とエンタープライズアーキテクチャ(EA)の4層構造

情報システム戦略とは、企業の経営戦略を実現するために、情報システムをどのように活用するかの方針を定めることです。

【個別最適化と全体最適化の違い】

比較項目 個別最適化 全体最適化
意味 各部門が独自に情報システムを構築・運用すること 企業全体でシステムや業務プロセスを統合・最適化すること
問題点 部門間でデータ連携ができない、重複投資が発生する
営業部・経理部・製造部がバラバラにシステムを構築 ERPシステムで全社統合

📝 ポイント:個別最適化と全体最適化

「個別最適化=部門ごとにバラバラ」「全体最適化=全社統合」が試験で問われます。全体最適化を目指すための方針・計画がEAです。

2. エンタープライズアーキテクチャ(EA)の4分類

分類 内容 具体例
ビジネスアーキテクチャ(★頻出) 業務・サービスの内容を記述する 業務フロー・組織構造・サービス内容
データアーキテクチャ 業務に必要なデータの内容・構造を記述する データモデル・データベース設計
アプリケーションアーキテクチャ 業務に必要なアプリケーションの機能を記述する アプリ構成・機能一覧
テクノロジアーキテクチャ 業務に必要なインフラ(ハードウェア・ソフトウェア)を記述する サーバ・OS・ネットワーク

📌 重要:EAの4分類

「ビジネスアーキテクチャ=業務・サービスの内容を記述」が最頻出!4分類の中で「最上位の概念的な層」であるビジネスアーキテクチャをまず覚えましょう。

3. 業務プロセス改善①:BPRとBPM

業務プロセス改善手法の比較:BPR・BPM・RPA・BPO

▲ 業務プロセス改善手法の比較:BPR・BPM・RPA・BPO

BPR(Business Process Re-engineering:業務プロセス再設計)とは、業務プロセスを根本的に見直し、抜本的に改革することです。「コスト・品質・サービス・スピードなどを劇的に改善する」が特徴です。

BPM(Business Process Management:業務プロセス管理)とは、業務プロセスを継続的に改善・管理することです。BPRが「抜本的な改革」であるのに対し、BPMは「継続的な管理と改善」が特徴です。

比較項目 BPR BPM
変革の規模 抜本的・ゼロベースで見直す 継続的・段階的に改善
キーワード 劇的な改善・コスト削減 継続的管理・PDCA

📝 ポイント:BPRとBPMの違い

「BPR=ゼロベースで抜本的に改革」「BPM=継続的に管理・改善」の違いを覚えましょう!「劇的に改善」というキーワードはBPRです。

4. 業務プロセス改善②:RPA・BPO・ワークフロー

RPA(Robotic Process Automation)とは、ロボット(ソフトウェア)を使って、人が行っていた定型的な作業を自動化することです。

用語 内容 特徴
RPA ソフトウェアによる作業の自動化 定型的な繰り返し作業を自動化(データ入力・伝票処理など)
BPO(Business Process Outsourcing) 業務プロセスを外部企業に委託すること コスト削減・専門性の活用
ワークフロー 業務の流れ(手順・処理の流れ)を定義したもの 承認フロー・経費申請フローなど
ワークフローシステム ワークフローを電子化・自動化するシステム 紙の書類をなくしてデジタル化

📝 ポイント:RPAとBPO

「RPA=ソフトウェアによる自動化(人の代わりにロボットが作業)」「BPO=業務を外部に委託」がセットで覚えるべき内容です!

5. ソリューションビジネス(オンプレミス・ハウジング・ホスティング)

形態 内容 特徴
オンプレミス 自社内にサーバを設置・運用する形態 自由度高い・コスト高い・管理が大変
ハウジング 自社サーバをデータセンターに預ける形態 サーバは自社所有・場所を借りる
ホスティング サービス提供者のサーバを借りる形態 サーバは提供者所有・コスト安い
クラウド インターネット経由でサービスを利用する形態 必要なときに必要な分だけ利用可能

📝 ポイント:オンプレミス・ハウジング・ホスティングの違い

「オンプレミス=自社内でサーバ管理」「ハウジング=場所を借りる(サーバは自社)」「ホスティング=サーバを借りる」の違いを図で覚えましょう!

6. クラウドサービス(IaaS・PaaS・SaaS)

クラウドサービス(IaaS・PaaS・SaaS)とSOA(サービス指向アーキテクチャ)

▲ クラウドサービス(IaaS・PaaS・SaaS)とSOA

クラウドとは、インターネット経由でITリソース(サーバ・ストレージ・ソフトウェアなど)を利用するサービスの総称です。

サービス種別 正式名称 提供するもの 利用者が管理するもの
IaaS(★頻出) Infrastructure as a Service インフラ(サーバ・ストレージ・ネットワーク) OS・アプリ・データ Amazon EC2, Google Compute Engine
PaaS Platform as a Service インフラ+OS+開発環境 アプリ・データ Google App Engine, Heroku
SaaS(★頻出) Software as a Service インフラ+OS+アプリすべて データのみ Gmail, Salesforce, Office 365

📌 重要:クラウドサービスの分類

「SaaS=アプリまで提供(ユーザーはデータだけ管理)」「IaaS=インフラのみ提供(OSから上はユーザー管理)」「PaaS=その中間」の層の違いを覚えましょう!

7. パブリック・プライベート・ハイブリッドクラウド

形態 内容 特徴
パブリッククラウド 不特定多数のユーザーが共有するクラウド コスト低い・セキュリティは中程度
プライベートクラウド(★頻出) 1企業専用のクラウド環境を構築する形態 セキュリティ高い・コスト高い
ハイブリッドクラウド パブリックとプライベートを組み合わせた形態 柔軟性高い・機密データはプライベートに

📝 ポイント:プライベートクラウド

「プライベートクラウド=1企業専用(セキュリティ重視)」「ハイブリッドクラウド=2種類を組み合わせ」が頻出です!

8. SOA(サービス指向アーキテクチャ)

SOA(Service Oriented Architecture:サービス指向アーキテクチャ)とは、ソフトウェアの機能を独立した「サービス」として部品化し、複数のサービスを組み合わせてシステムを構築する考え方です。

項目 内容
メリット 既存サービスを再利用できる・サービスの追加・変更が容易
キーワード 部品化・再利用・疎結合
関連技術 Webサービス・API・マイクロサービス

📝 ポイント:SOAのキーワード

「SOA=機能をサービスとして部品化・再利用」が試験でのキーワードです。

9. システム活用促進(BI・データウェアハウス)

BI・ビッグデータ・データマイニング・デジタルディバイドの概要

▲ BI・ビッグデータ・データマイニング・デジタルディバイドの概要

BI(Business Intelligence:ビジネスインテリジェンス)とは、企業内に蓄積されたデータを分析・可視化して、経営判断に活かす手法・ツールです。

用語 内容
データウェアハウス 企業内の大量のデータを一元管理するための大型データベース。時系列で蓄積
データマート データウェアハウスから特定の用途向けに取り出した小規模なデータベース
OLAP(★頻出) データウェアハウスのデータを多角的に分析する手法。ドリルダウン・スライスなどが可能
ETL データウェアハウスへのデータの抽出・変換・格納プロセス

📝 ポイント:BI関連用語

「データウェアハウス=大量データを一元管理」「OLAP=多角的に分析」「データマート=特定用途向け小規模DB」の階層関係を覚えましょう!

10. ビッグデータ・データレイク・データマイニング

用語 内容 キーワード
ビッグデータ 従来のシステムでは扱えない規模・種類のデータ群 3V(Volume・Variety・Velocity)
データレイク 構造化・非構造化を問わず、あらゆるデータを生のまま大量に蓄積するリポジトリ 生データの蓄積・後で加工
データマイニング 大量のデータの中から統計的な手法を使って有用なパターンや法則を発見する手法 パターン発見・知識発見
テキストマイニング テキストデータを分析して有用な情報を抽出する手法 SNS分析・顧客の声分析

📌 重要:ビッグデータとデータマイニング

「ビッグデータの3V=Volume(量)・Variety(多様性)・Velocity(速度)」「データマイニング=大量データからパターンを発見」が最頻出です!

11. デジタルリテラシー・デジタルディバイド

用語 内容
デジタルリテラシー デジタル技術(コンピュータ・インターネット等)を正しく活用する能力
デジタルディバイド(情報格差) 情報通信技術を使いこなせる人と使えない人との間に生じる格差
国内デジタルディバイド 高齢者・障害者・低所得者・地方住民などとの情報格差
国際デジタルディバイド 先進国と途上国との間の情報格差

📝 ポイント:デジタルディバイド

「デジタルディバイド=情報格差(使える人と使えない人の差)」「国内・国際の両方がある」を覚えましょう!

12. 過去問チャレンジ!(6問)

🎯 記事冒頭の例題にチャレンジ!

問題1【再掲】EA4分類の問題

エンタープライズアーキテクチャ(EA)の4分類のうち、業務・サービスの内容を記述するものはどれか。
ア. テクノロジアーキテクチャ イ. データアーキテクチャ ウ. アプリケーションアーキテクチャ エ. ビジネスアーキテクチャ

✅ 解答・完全解説

正解:エ(ビジネスアーキテクチャ)

解説:

EAの4分類のうち「業務・サービスの内容を記述する」のはビジネスアーキテクチャです。アのテクノロジアーキテクチャはインフラ、イのデータアーキテクチャはデータ構造、ウのアプリケーションアーキテクチャはアプリ機能を記述します。

【過去問 その2】BPRの説明(令和3年度)

BPR(Business Process Re-engineering)の説明として、最も適切なものはどれか。
ア. 業務プロセスを継続的に管理・改善する手法
イ. 業務プロセスをゼロから見直し、劇的な改善を目指す手法
ウ. 業務処理をソフトウェアロボットで自動化する技術
エ. 業務プロセスを外部企業に委託すること

💡 解答・解説

正解:イ

BPRは「ゼロベースで業務プロセスを根本的に見直し、劇的な改善を目指す」手法です。ア→BPM、ウ→RPA、エ→BPOの説明です。

【過去問 その3】クラウドサービスの分類(平成30年度)

クラウドサービスのうち、利用者がOSやミドルウェアを含む環境を自由に設定できるが、ハードウェアやネットワークはサービス提供者が管理するものはどれか。
ア. SaaS イ. PaaS ウ. IaaS エ. ハウジング

💡 解答・解説

正解:ウ(IaaS)

IaaSは「インフラのみ提供、OS以上はユーザー管理」です。SaaSはアプリまで提供、PaaSはOS・開発環境まで提供、ハウジングはオンプレミスの一形態です。

【過去問 その4】プライベートクラウドの説明(平成29年度)

プライベートクラウドの説明として、最も適切なものはどれか。
ア. 特定企業専用のクラウド環境
イ. 不特定多数が利用するクラウド環境
ウ. オンプレミスとクラウドを組み合わせた環境
エ. 自社サーバをデータセンターに預ける形態

💡 解答・解説

正解:ア

プライベートクラウドは「1企業専用のクラウド環境」です。イ→パブリッククラウド、ウ→ハイブリッドクラウド、エ→ハウジングです。

【過去問 その5】データマイニングの説明(令和元年度)

データマイニングの説明として、最も適切なものはどれか。
ア. 複数のデータを一元管理するための大規模データベース
イ. 大量のデータから統計的手法で有用な知識を発見すること
ウ. データウェアハウスのデータを多角的に分析する手法
エ. テキストデータから有用な情報を抽出する手法

💡 解答・解説

正解:イ

データマイニングは「大量データから統計的手法でパターン・法則を発見する」手法です。ア→データウェアハウス、ウ→OLAP、エ→テキストマイニングです。

【過去問 その6】デジタルディバイドの説明(平成27年度)

デジタルディバイドの説明として、最も適切なものはどれか。
ア. デジタル機器を正しく活用する能力
イ. 情報通信技術の利用格差
ウ. デジタルデータを大量に蓄積する仕組み
エ. インターネットを利用したビジネス戦略

💡 解答・解説

正解:イ

デジタルディバイドは「情報通信技術を使いこなせる人と使えない人との格差(情報格差)」です。ア→デジタルリテラシー、ウ→データウェアハウス、エ→eビジネスの説明です。

13. この章のまとめ

📌 システム戦略のまとめ

  • 情報システム戦略:経営戦略を実現するためのIT活用方針。全体最適化を目指す
  • EA(エンタープライズアーキテクチャ):ビジネス・データ・アプリケーション・テクノロジの4層。ビジネスアーキテクチャ=業務・サービスの内容を記述(★頻出)
  • BPR:業務プロセスをゼロベースで抜本的に改革・劇的に改善
  • BPM:業務プロセスを継続的に管理・改善(PDCAサイクル)
  • RPA:ソフトウェアロボットによる定型作業の自動化
  • BPO:業務プロセスを外部企業に委託
  • オンプレミス/ハウジング/ホスティング/クラウドの違い:サーバの所有・管理場所で区別
  • IaaS/PaaS/SaaS:提供するリソース範囲で区別(IaaS=インフラのみ・SaaS=すべて)
  • パブリック/プライベート/ハイブリッドクラウド:利用形態で区別
  • SOA:機能をサービスとして部品化・再利用する設計思想
  • データウェアハウス:大量データを時系列で一元管理するDB
  • OLAP:データウェアハウスを多角的に分析する手法
  • ビッグデータの3V:Volume・Variety・Velocity
  • データマイニング:大量データから統計的手法でパターンを発見
  • デジタルディバイド:情報格差(使える人・使えない人の差)
  • デジタルリテラシー:デジタル技術を正しく活用する能力

学習難易度:★★★☆☆(用語の多さに注意。分類表で整理して覚えよう)

この記事について

基本情報技術者試験の合格を目指す方のために、参考書の内容を初心者向けにわかりやすく噛み砕いて解説しています。ITの基礎をしっかり固めて、一緒に合格を目指しましょう!

【基本情報技術者試験講義No.16】システム戦略|情報システム戦略・EA・BPR・クラウド・BIをゼロから学ぼう!

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