【第65回 気象予報士試験 実技1】問7を徹底解説|地形性降水・中国山地・台風災害
こんにちは!今回は第65回 気象予報士試験 実技1 問7を解説します!
今回の問7では、
- 台風進路と風向の関係
- 地形性降水のメカニズム
- 中国山地による強制上昇
- 風上側・風下側の違い
- 台風による代表的な災害
など、 「台風+地形+災害」 という防災上非常に重要なテーマが問われています。
実技試験記述5型
基本セット:どこで(場所・高さ・時刻)+ なぜ(原因・背景場)+ 何が起きている(現象)
- 分布型:「A側では○○であり、一方B側では△△となっている。」
- 時間変化型:「◯時にはAであったが、△時にはBとなり、AからBへと変化した。」
- メカニズム型:「〜ため、□□が強まり、その結果△△となる。」
- リスク型:「〜ため、◯◯のおそれがあり、△△への注意(警戒)が必要である。」
- 構造型:「◯◯付近の ◇◇hPa で気温減率が小さい安定層の上端となっており、ここが前線面に対応する。」
記述式問題の考え方はこちらの記事も参考にしてください!
⇒ 【実技試験講義No.1】気象予報士試験実技試験記述5型 – 独学資格塾
■ 問7(1) 鳥取県で降水量が多くなった理由
問題文
鳥取県で降水量が多くなった理由を、 台風の経路・風向・地形との関係から説明する問題です。
模範解答
台風が鳥取県の東側を通過し、北よりの強い風が中国山地にぶつかって地形性に降水が強まったため。
記述式解答のポイント:メカニズム型・分布型
どこで:鳥取県(中国山地北側)で
なぜ:台風による北寄りの湿った風が中国山地にぶつかり、強制上昇したため
何が起きている:地形性降水によって降水量が増加した
◇ 解説
この問題のポイントは、 「台風の位置」と「山地の向き」 をセットで考えることです。
① 台風が東側を通過すると何が起こる?
北半球の台風では、 風は中心に向かって反時計回りに吹き込みます。
今回、 台風中心は鳥取県の東側を北上しました。
すると鳥取県周辺では、
日本海 → 陸地
へ向かう 北寄りの風 が強まります。
風向イメージ
台風の西側では、 北寄りの風になりやすいです。
今回の鳥取県は、 ちょうど台風の西側に位置していました。
② なぜ鳥取県で雨が強まったのか?
日本海から吹き込む風は、 大量の水蒸気を含んでいます。
その湿った空気が、 東西に連なる中国山地にぶつかることで、 強制的に持ち上げられます。
空気は上昇すると断熱冷却し、 水蒸気が凝結して雲が発達します。
その結果、 中国山地の風上側となる鳥取県で、 降水が強まりました。
超重要ポイント
地形性降水では、
- 湿った風
- 山地への衝突
- 強制上昇
の3点セットで考えます。
③ 風上側と風下側の違い
山地に風がぶつかる側を 風上側 といいます。
風上側では上昇流が発生するため、 雨が強まりやすくなります。
一方、 山を越えた後の風下側では下降流となるため、 雨が弱まりやすくなります。
整理すると!
- 鳥取県 → 風上側 → 大雨
- 山陽側 → 風下側 → 雨が弱まりやすい
■ 問7(1)まとめ
- 台風西側では北寄りの風になりやすい
- 日本海から湿った空気が流入
- 中国山地で強制上昇
- 風上側の鳥取県で地形性降水が強化
■ 問7(2) 台風による災害
問題文
台風によって発生する災害を答える問題です。
模範解答
土砂災害、浸水害、洪水災害
◇ 解説
台風では、
- 大雨
- 暴風
- 高潮
などによって、 さまざまな災害が発生します。
今回の問題では、 主に大雨による災害 を答える問題です。
土砂災害
山地では、 長時間の大雨によって地盤が緩みます。
その結果、
- 土石流
- がけ崩れ
- 地すべり
などが発生しやすくなります。
浸水害
都市部では、 短時間強雨によって排水が追いつかなくなると、 道路や住宅地が浸水します。
これを浸水害といいます。
洪水災害
河川流域に大雨が降ると、 河川水位が急上昇します。
その結果、 堤防決壊や氾濫による洪水災害が発生します。
実務的にも超重要!
気象予報士実技では、
- どんな現象が起こるか
- どんな災害につながるか
までセットで考えることが重要です。
防災答案で意識したいこと
単に「大雨になる」ではなく、
- 土砂災害
- 洪水
- 浸水
など、 具体的な災害へ結びつけると、 実戦的な答案になります。
■ 問7 全体まとめ
- 台風西側では北寄り風が吹きやすい
- 湿った空気が中国山地で強制上昇した
- 鳥取県で地形性降水が強化された
- 風上側では雨が強まりやすい
- 台風による代表的災害は土砂・浸水・洪水災害
- 実技試験では現象と災害を結びつけることが重要
※ 本記事では、一般財団法人 気象業務支援センターより利用許諾を受けて、気象予報士試験問題を掲載しています。
問題文の著作権は一般財団法人 気象業務支援センターに帰属します。
以上、第65回 気象予報士試験 実技1 問7の解説でした!
独学資格塾では、単なる模範解答だけでなく、「受験生がどこでつまずくのか?」を重視して解説しています。
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