【第64回 気象予報士試験 一般知識】問11 気候変動の評価結果をわかりやすく解説

こんにちは!今回は第64回 気象予報士試験 一般知識 問11を解説します!

この問題は、気象庁が公表している日本の気候変動に関する統計データについて問う問題です。

暗記問題に見えますが、

  • CO₂濃度はどのくらいか
  • 大雨や少雨の日数はどう変化しているか
  • 日本近海の海面水温はどのくらい上昇しているか

という頻出事項が詰まっています。

この問題で重要なポイント

  • 日本のCO₂濃度は400ppm台で推移している
  • 500ppmにはまだ達していない
  • 100mm以上の大雨日数は増加している
  • 降水量1mm未満の日数も増加している
  • 雨の降り方は極端化している
  • 日本近海の海面水温上昇率は約1.3℃/100年

■ 問題文

気象庁が公表している日本域の気候の長期変動の評価結果について述べた次の文(a)〜(c)の下線部の正誤の組み合わせとして正しいものを、下記の①〜⑤の中から1つ選べ。

(a) 日本国内の気象庁の観測点における大気中の二酸化炭素の濃度は2010年代に500ppmを超え、さらに上昇が続いている。

(b) 1901年から2024年までの期間に観測された降水量の統計では、日降水量が100mm以上の日数と日降水量が1mm未満の日数はいずれも有意に増加している。

(c) 1908年以降のデータによると、日本近海の全海域を平均した年平均海面水温は、100年あたり2℃以上の割合で上昇している。

(a) (b) (c)

■ 解答

■ 解き方の方針

この問題は数値を細かく暗記しているかではなく、

  • CO₂濃度は500ppmに達しているか?
  • 極端な降水は増えているか?
  • 海面水温は100年で2℃以上上がっているか?

という常識的な規模感を持っているかがポイントです。

■ (a) CO₂濃度は2010年代に500ppmを超えた?

(a)は誤りです。

日本国内の観測点で観測されているCO₂濃度は年々増加しています。

しかし、

2010年代に500ppm突破

は事実ではありません。

実際には2010年代に400ppmを超え、その後も増加していますが、現在でも500ppmには達していません。

したがって(a)は誤りです。

受験生がつまずきやすいポイント

ニュースでCO₂濃度上昇をよく聞くため、

「もう500ppmくらいあるのでは?」

と思ってしまう人がいます。

しかし現在はまだ400ppm台です。

400ppm台

500ppm

という違いを押さえましょう。

■ (b) 大雨の日数と少雨の日数は増加している?

(b)は正しいです。

気象庁の統計では、

  • 日降水量100mm以上の大雨日数
  • 降水量1mm未満の日数

の両方が増加しています。

一見すると矛盾しているように見えますが、実は近年の降水は極端化しています。

つまり、

雨が降るときは非常に強く降る
雨が降らない日はさらに増える

という傾向が見られます。

したがって(b)は正しいです。

覚え方

近年の降水は「平均化」ではなく「極端化」です。

大雨 ↑
少雨 ↑

と覚えておくと試験で役立ちます。

■ (c) 海面水温は100年で2℃以上上昇している?

(c)は誤りです。

日本近海の海面水温は確かに上昇しています。

しかし上昇率は、

約1.3℃/100年

程度です。

問題文の

2℃以上/100年

は大きすぎます。

したがって(c)は誤りです。

ここが引っかけ!

「海面水温は上昇している」という部分は正しいです。

しかし試験では、

増えているか
ではなく
どの程度増えているか

が問われています。

数字の盛り過ぎに注意しましょう。

■ 選択肢ごとの解説

① 誤り

(a)(c)が誤りです。

② 誤り

(a)が誤りです。

③ 誤り

(c)が誤りです。

④ 正しい

(a)誤、(b)正、(c)誤 の組み合わせです。

⑤ 誤り

(b)が正しいため誤りです。

■ 選択肢の確認表

項目 判定 理由
(a) CO₂濃度は500ppmに達していない
(b) 大雨日数と少雨日数の両方が増加
(c) 上昇率は約1.3℃/100年であり2℃以上ではない

■ まとめ

  • CO₂濃度は増加しているが500ppmには達していない
  • 100mm以上の大雨日数は増加している
  • 1mm未満の日数も増加している
  • 近年の降水は極端化している
  • 日本近海の海面水温上昇率は約1.3℃/100年

正解は④

この問題で必ず押さえたいこと

気候変動分野では、

CO₂濃度 ↑
大雨 ↑
少雨 ↑
海面水温 ↑

という大きな流れを押さえることが重要です。

ただし試験では「増加しているか」だけでなく、

「どの程度増加しているか」

も問われるので、極端な数値には注意しましょう。

※ 本記事では、一般財団法人 気象業務支援センターより利用許諾を受けて、気象予報士試験問題を掲載しています。
問題文の著作権は一般財団法人 気象業務支援センターに帰属します。

以上、第64回 一般知識 問11の解説でした!

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皆で最高の独学環境を作っていきましょう!