【第62回 気象予報士試験 一般知識】問14 気象業務法の罰則適用事項をわかりやすく解説
こんにちは!今回は第62回 気象予報士試験 一般知識 問14を解説します!
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法規問題は、条文上の対象になる行為かどうかを正確に判断する必要があります。
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この問題は、気象業務法の罰則が適用される事項についての問題です。
ポイントは、観測そのものがすべて規制対象になるわけではないという点です。 特に、教育目的の観測や、単に観測値を掲示するだけの場合をどう扱うかが重要です。
この問題で重要なポイント
- 届出をして行われている気象観測施設を正当な理由なく壊すと罰則対象になる
- 学校教育のための観測は、原則として規制対象外
- 検定を受けていない気象測器を教育目的で使うこと自体は罰則対象ではない
- 観測値をホームページに掲示するだけでは、直ちに予報業務にはならない
- 法規問題では「誰が」「何の目的で」「何をしたか」を分けて判断する
■ 問題文
気象業務法が規定する罰則が適用される事項について述べた次の文(a)〜(c)の正誤の組み合わせとして正しいものを、下記の①〜⑤から1つ選べ。
(a) ある地方公共団体が気象庁に届出をして観測を行っている雨量計を、正当な理由がないのに壊した。
(b) ある小学校が、登録検定機関による検定を受けていない温度計と風向風速計を校庭に設置して、毎日決まった時刻に生徒に観測を行わせ、その結果を授業で発表させた。
(c) スキー場を運営する事業者が、登録検定機関による検定を受けた温度計と風向・風速計をゲレンデに設置して、観測した値をホームページに掲示した際に、気象庁長官に届け出ていなかった。
| (a) | (b) | (c) | |
|---|---|---|---|
| ① | 正 | 正 | 誤 |
| ② | 正 | 誤 | 正 |
| ③ | 正 | 誤 | 誤 |
| ④ | 誤 | 正 | 誤 |
| ⑤ | 誤 | 誤 | 正 |
■ 解答
③
(a) 正
(b) 誤
(c) 誤
■ 解き方の方針
この問題は、次の3つに分けて考えると整理しやすいです。
届出済みの観測施設を壊した
↓
罰則対象
学校教育のための観測
↓
原則として規制対象外
観測値を掲示しただけ
↓
直ちに予報業務ではない
法規問題では、実務上「大事そう」かどうかではなく、気象業務法上の規制対象かどうかで判断します。
■ (a) 届出済みの雨量計を正当な理由なく壊した場合
(a)は正しいです。
地方公共団体が気象庁に届出をして観測を行っている雨量計は、気象業務法上の観測施設にあたります。
このような観測施設を、正当な理由なく損壊する行為は、気象業務法の罰則対象になります。
届出済みの観測施設
↓
正当な理由なく損壊
↓
罰則対象
したがって(a)は正です。
■ (b) 小学校での教育目的の観測
(b)は誤りです。
小学校が授業の一環として、児童に気温や風向風速を観測させる行為は、教育目的の観測です。
気象業務法では、研究や教育のために行う気象観測については、規制対象から除かれる場合があります。
したがって、登録検定機関による検定を受けていない温度計や風向風速計を用いて授業で観測させたとしても、それだけで罰則が適用されるわけではありません。
ここがひっかけ!
「検定を受けていない気象測器」と聞くと、すぐに違法・罰則対象と思ってしまいがちです。
しかし、今回のような小学校の教育目的の観測は、業務としての観測とは性質が違います。
したがって(b)は誤です。
■ (c) スキー場が観測値をホームページに掲示した場合
(c)は誤りです。
スキー場を運営する事業者が、検定を受けた温度計や風向・風速計で観測し、その値をホームページに掲示したという内容です。
ここで重要なのは、観測値を掲示しただけという点です。
観測した気温や風向・風速をそのまま掲載することは、直ちに「気象の予報業務」にはあたりません。
また、問題文では検定済みの測器を使用しています。
そのため、気象庁長官に届け出ていなかったことだけを理由に、罰則適用事項とするのは不適切です。
観測値の掲示と予報業務は違う
現在の気温・風向・風速を掲示
↓
観測値の公表
将来の天気・気温などを予想して発表
↓
予報業務
この違いを押さえましょう。
したがって(c)は誤です。
■ 選択肢の確認表
| 記号 | 正誤 | 判断ポイント |
|---|---|---|
| (a) | 正 | 届出済みの観測施設を正当な理由なく壊すと罰則対象 |
| (b) | 誤 | 小学校の教育目的の観測は罰則対象ではない |
| (c) | 誤 | 観測値をホームページに掲示するだけでは予報業務ではない |
■ 受験生がつまずくポイント
1. 検定を受けていない測器=必ず罰則対象と考える
検定の要否は、観測の目的や性質とセットで判断します。
教育目的の観測まで同じように規制対象と考えないようにしましょう。
2. 観測値の公開と予報業務を混同する
現在の観測値を掲示することと、将来の気象を予想して発表する予報業務は別です。
3. 「届け出ていない」という表現だけで正誤を決める
法規問題では、そもそも届出が必要な行為なのかを確認する必要があります。
■ まとめ
- (a) 届出済みの雨量計を正当な理由なく壊すと罰則対象になるため正しい
- (b) 小学校の教育目的の観測は罰則対象ではないため誤り
- (c) 観測値をホームページに掲示するだけでは予報業務ではないため誤り
正解は③
(a) 正・(b) 誤・(c) 誤
この問題で必ず押さえたいこと
届出済み観測施設の損壊
= 罰則対象
学校教育の観測
= 規制対象外になり得る
観測値の掲示
≠ 予報業務
法規問題では、行為の目的と性質を丁寧に見分けましょう。
※ 本記事では、一般財団法人 気象業務支援センターより利用許諾を受けて、気象予報士試験問題を掲載しています。
問題文の著作権は一般財団法人 気象業務支援センターに帰属します。
以上、第62回 一般知識 問14の解説でした!
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皆で最高の独学環境を作っていきましょう!
