【第61回 気象予報士試験 一般知識】問13 予報業務の許可が必要なケースをわかりやすく解説

こんにちは!今回は第61回 気象予報士試験 一般知識 問13を解説します!

この問題は、気象庁以外の者が予報業務を行うときに、気象庁長官の許可が必要かどうかを問う法規問題です。

ポイントは、自分で予報しているのか不特定多数に提供しているのか業務として行っているのかを見分けることです。

この問題で重要なポイント

  • 気象庁以外の者が予報業務を行うには、原則として気象庁長官の許可が必要
  • 気象庁発表の予報をそのまま掲載するだけなら、自ら予報しているわけではない
  • 自社内だけで使う予報は、一般向けに発表する予報業務とは区別する
  • 気象予報士であっても、独自予報を不特定多数へ定期的に提供するなら許可が必要
  • 法規問題では「誰に向けて」「自分で予報したか」を必ず確認する

■ 問題文

気象庁以外の者が予報業務を行うときに必要な気象庁長官の許可について述べた次の文(a)〜(d)の正誤の組み合わせとして正しいものを、下記の①〜⑤の中から1つ選べ。

(a) ある町の桜の開花予測を行い、地元観光協会のホームページに掲載するときには、予報業務の許可を受けなければならない。

(b) 旅館で働く気象予報士が、気象庁が発表した天気、気温及び風の予報を、旅館のホームページに毎日掲載するときには、予報業務の許可を受けなければならない。

(c) 建設会社が、気象予報士の資格を持つ社員に自社の工事現場周辺のきめ細かな天気予報を行わせ、社内で共有するときには、自社だけの使用であっても予報業務の許可を受けなければならない。

(d) 気象予報士が、自宅周辺の独自の天気予報を定期的に個人のホームページに掲載するときには、予報業務の許可を受けなければならない。

選択肢 (a) (b) (c) (d)

■ 解答

(a) 誤、(b) 誤、(c) 誤、(d) 正です。

■ 解き方の方針

この問題では、各文について次の順番で確認します。

自分で気象の予報をしているか

外部の人に提供しているか

許可が必要な予報業務に当たるか

特に、気象庁の予報をそのまま掲載する場合と、自分で独自予報を作る場合は分けて考えます。

また、気象予報士の資格を持っていても、予報業務の許可が不要になるわけではありません。

■ (a) 桜の開花予測を観光協会ホームページに掲載する場合

(a)は誤りです。

桜の開花予測は、一般的な天気、気温、降水、風などの気象現象の予報とは性質が異なります。

そのため、桜の開花予測を観光協会のホームページに掲載することについて、気象業務法上の予報業務の許可が必要というわけではありません。

ここがひっかけポイントです。

「予測」という言葉があると、すぐに予報業務の許可が必要だと思いがちです。

しかし、何を予測しているのかが重要です。

桜の開花予測は、気象の予報業務そのものとは区別して考えます。

したがって、(a)は誤です。

■ (b) 気象庁発表の予報を旅館ホームページに掲載する場合

(b)は誤りです。

このケースでは、旅館で働く気象予報士が、気象庁が発表した天気、気温、風の予報を旅館のホームページに掲載しています。

つまり、自分で新たに予報を行っているわけではありません。

気象庁が発表した予報をそのまま掲載するだけなら、予報業務の許可が必要とはいえません。

気象庁の予報をそのまま掲載

自分で予報したわけではない

予報業務の許可は不要

したがって、(b)は誤です。

■ (c) 建設会社が自社内だけで天気予報を共有する場合

(c)は誤りです。

このケースでは、建設会社が気象予報士の資格を持つ社員に、自社の工事現場周辺のきめ細かな天気予報を行わせています。

ただし、その予報は社内で共有するだけで、自社だけの使用です。

外部に向けて予報を提供するものではありません。

自社内だけで使用

不特定多数に提供しない

予報業務の許可は不要

したがって、(c)は誤です。

■ (d) 独自の天気予報を個人ホームページに掲載する場合

(d)は正しいです。

気象予報士が、自宅周辺の独自の天気予報を定期的に個人のホームページに掲載する場合を考えます。

これは、自分で独自に予報を作り、不特定多数が見られるホームページで提供していることになります。

この場合、気象庁以外の者が予報業務を行うことになるため、気象庁長官の許可が必要です。

ここで注意したいのは、「気象予報士だから許可不要」ではないという点です。

気象予報士の資格と、予報業務の許可は別です。

資格があっても、独自予報を継続的に外部へ提供する場合は、予報業務の許可が必要になります。

気象予報士の資格

予報業務の許可

したがって、(d)は正です。

■ 選択肢の確認表

選択肢 判定 理由
(a)(b)(c)が誤であるため
(a)(b)が誤で、(d)は正であるため
(b)は誤、(d)は正であるため
(c)は誤であるため
(a)誤、(b)誤、(c)誤、(d)正で一致するため

■ 受験生がつまずくポイント

1. 「予測」と書いてあるだけで許可が必要と思ってしまう

桜の開花予測のように、気象予報業務そのものとは区別されるものがあります。

法規問題では、何を予測しているのかを確認しましょう。

2. 気象庁の予報を掲載するだけでも許可が必要だと思ってしまう

気象庁が発表した予報をそのまま転載・掲載する場合は、自ら予報を行っているわけではありません。

独自に予想しているかどうかがポイントです。

3. 社内利用でも必ず許可が必要だと思ってしまう

自社内で使うためだけの予報は、不特定多数に提供する予報業務とは区別して考えます。

「社内共有」と「外部提供」は分けて判断しましょう。

4. 気象予報士なら自由に予報を公開できると思ってしまう

気象予報士の資格を持っていることと、予報業務の許可を受けていることは別です。

独自予報をホームページなどで継続的に公開する場合は、許可が必要になります。

■ まとめ

  • (a) 桜の開花予測は気象予報業務そのものとは区別されるため誤
  • (b) 気象庁発表の予報をそのまま掲載するだけなら、自ら予報していないため誤
  • (c) 自社内だけで使用する予報は、外部向けの予報業務とはいえないため誤
  • (d) 独自予報を個人ホームページで定期的に公開する場合は許可が必要なため正
  • 正しい組み合わせは、誤・誤・誤・正
  • 正解は⑤

正解は⑤

この問題で必ず押さえたいこと

気象庁の予報をそのまま掲載

自分で予報していない

許可不要

自社内だけで使用

外部提供ではない

許可不要

独自予報をホームページで定期公開

不特定多数に提供

許可必要

気象予報士の資格

予報業務の許可

※ 本記事では、一般財団法人 気象業務支援センターより利用許諾を受けて、気象予報士試験問題を掲載しています。
問題文の著作権は一般財団法人 気象業務支援センターに帰属します。

以上、第61回 一般知識 問13の解説でした!

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