【第60回 気象予報士試験 一般知識】問14 気象業務法の用語定義をわかりやすく解説

こんにちは!今回は第60回気象予報士試験 一般知識 問14を解説します!

法規についてはこちらの記事も参考にしてみてください! ⇒ 【講義】一般科目 気象法規

この問題は、気象業務法における「気象」「観測」「予報」の定義を問う問題です。

ポイントは、(c)の「予報」の定義です。 予報は、ただ現象を予想するだけではありません。 法令上は、観測の成果に基づく現象の予想を発表することまで含みます。

この問題で重要なポイント

  • 気象とは、大気の諸現象をいう
  • ただし、電離層は除かれる
  • 観測とは、自然科学的方法による現象の観察及び測定をいう
  • 予報とは、観測の成果に基づく現象の予想の発表をいう
  • 「予想」と「予報」は同じではない
  • 法規問題では、定義に含まれる言葉が1つ抜けているだけで誤りになる

■ 問題文

気象業務法における用語の定義に関する次の文(a)〜(c)の正誤の組み合わせとして正しいものを、下記の①〜⑤の中から1つ選べ。

(a)「気象」とは、大気(電離層を除く。)の諸現象をいう。

(b)「観測」とは、自然科学的方法による現象の観察及び測定をいう。

(c)「予報」とは、観測の成果に基く現象の予想をいう。

選択肢 (a) (b) (c)

■ 解答

(a)正
(b)正
(c)誤

■ 解き方の方針

この問題は、気象業務法の定義をそのまま確認する問題です。

ただし、法規問題では「だいたい合っている」では正解になりません。 定義の中に必要な言葉が抜けていると、誤りになります。

気象

大気の諸現象
※電離層を除く

観測

自然科学的方法による
観察及び測定

予報

観測の成果に基づく
現象の予想の発表

特に(c)は、「予想」までは書かれていますが、発表が抜けています。 ここを見抜けるかが勝負です。

■ (a)「気象」の定義

(a)では、「気象」とは、大気(電離層を除く。)の諸現象をいう、と述べています。

これは正しいです。

気象業務法では、「気象」は大気の諸現象を指します。 ただし、電離層は除かれます。

気象の定義

気象

大気の諸現象

ただし電離層を除く

ここは条文どおりの内容です。

したがって、(a)は正しいです。

■ (b)「観測」の定義

(b)では、「観測」とは、自然科学的方法による現象の観察及び測定をいう、と述べています。

これは正しいです。

観測は、単に空を見て感覚的に判断することではありません。 自然科学的方法によって、現象を観察し、測定することをいいます。

観測の定義

観測

自然科学的方法

現象の観察

測定

受験生が迷いやすいのは、「観察」と「測定」のどちらか片方だけで覚えてしまうことです。

法令上の定義では、観察及び測定です。

したがって、(b)は正しいです。

■ (c)「予報」の定義

(c)では、「予報」とは、観測の成果に基づく現象の予想をいう、と述べています。

これは誤りです。

一見すると正しそうに見えます。 実際、予報は観測の成果に基づいて現象を予想するものです。

しかし、気象業務法上の「予報」は、予想するだけではありません。 観測の成果に基づく現象の予想を発表することまで含みます。

「予想」だけでは予報ではない

観測の成果に基づく

現象を予想する

ここまでは合っている

しかし

法令上の予報には
「発表」が必要

予想の発表

予報

ここがこの問題のひっかけです。

「予報」と聞くと、現象を予想することだと思いやすいですが、法令上は発表まで含めた言葉です。

問題文の(c)は「発表」が抜けているため、不完全な定義です。

したがって、(c)は誤りです。

■ 選択肢確認表

項目 判定 理由
(a) 気象とは、大気(電離層を除く。)の諸現象をいう
(b) 観測とは、自然科学的方法による現象の観察及び測定をいう
(c) 予報は、現象の予想だけでなく、その発表まで含む

以上より、正しい組み合わせはです。

■ 受験生がつまずくポイント

1. 「予報=予想」と思ってしまう

日常会話では、予報と予想をかなり近い意味で使うことがあります。

しかし、気象業務法上の予報は、観測の成果に基づく現象の予想を発表することです。

2. 「発表」が抜けていることに気づかない

(c)は、かなり正しそうに見えます。

しかし、法規問題では、たった一語抜けているだけで誤りになることがあります。 「予想」だけで終わっていないかを確認しましょう。

3. 「気象」の定義で電離層を見落とす

気象は大気の諸現象ですが、条文では「電離層を除く」とされています。

このカッコ書きはそのまま問われることがあるので、セットで覚えましょう。

4. 観測を「見ること」だけで覚える

観測は、自然科学的方法による現象の観察及び測定です。

観察だけでなく測定も含む点を押さえておきましょう。

5. 法規問題を意味でざっくり処理してしまう

法規では、定義文そのものの正確さが問われます。

内容の方向性が合っていても、条文上必要な言葉が抜けていると誤りになります。

■ まとめ

  • 「気象」とは、大気(電離層を除く。)の諸現象をいう
  • 「観測」とは、自然科学的方法による現象の観察及び測定をいう
  • 「予報」とは、観測の成果に基づく現象の予想の発表をいう
  • (c)は「発表」が抜けているため誤り
  • 法規問題では、定義の一語抜けに注意する

正解は②

(a)正
(b)正
(c)誤

この問題で必ず押さえたいこと

気象

大気の諸現象
※電離層を除く

観測

自然科学的方法による
観察及び測定

予報

観測の成果に基づく
現象の予想

発表

この問題では、「予報=予想」ではなく、「予報=予想の発表」と押さえることが大切です。

※ 本記事では、一般財団法人 気象業務支援センターより利用許諾を受けて、気象予報士試験問題を掲載しています。
問題文の著作権は一般財団法人 気象業務支援センターに帰属します。

以上、第60回 一般知識 問14の解説でした!

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