【第60回 気象予報士試験 一般知識】問12 予報業務許可の変更報告事項をわかりやすく解説

こんにちは!今回は第60回気象予報士試験 一般知識 問12を解説します!

法規についてはこちらの記事も参考にしてみてください! ⇒ 【講義】一般科目 気象法規

この問題は、気象に関する予報業務の許可について、許可申請時に提出した事項を変更した場合に、変更後に気象庁長官へ報告書を提出しなければならないものを選ぶ問題です。

ポイントは、変更したときに改めて許可が必要な事項なのか、変更後の報告でよい事項なのか、そもそも報告事項ではないものなのかを分けることです。

この問題で重要なポイント

  • 予報業務の許可では、申請時に複数の事項を提出する
  • 対象区域の変更は、予報業務の範囲に関わるため単なる変更報告ではない
  • 事業所の名称及び所在地の変更は、変更後に報告が必要
  • 気象庁の警報事項を受ける方法の変更も、変更後に報告が必要
  • 利用者に予報事項を伝達するための施設は、ここで問われている報告事項には当たらない
  • 法規問題では「許可」「認可」「報告」「届出」の違いを雑に扱わない

■ 問題文

気象に関する予報業務の許可について、許可申請時に提出した事項に変更があった場合、変更後に気象庁長官に報告書を提出しなければならない事項(a)〜(d)の正誤の組み合わせとして正しいものを、下記の①〜⑤の中から1つ選べ。

(a)予報の対象区域

(b)予報業務を行う事業所の名称及び所在地

(c)気象庁の警報事項を受ける方法

(d)予報業務の許可を受けている者から利用者に予報事項を伝達するための施設

選択肢 (a) (b) (c) (d)

■ 解答

(a)誤
(b)正
(c)正
(d)誤

■ 解き方の方針

この問題では、「許可申請時に提出した事項に変更があった場合」と書かれています。

ただし、申請時に提出した事項がすべて変更後の報告事項になるわけではありません。

申請時に提出した事項

全部が変更報告事項ではない

重要なのは

変更後に報告するものか
事前に許可・認可が必要なものか
報告対象ではないものか

法規問題では、文章の雰囲気で判断せず、「これは業務の範囲そのものを変える話か」「単なる事務的な変更か」を分けると考えやすくなります。

■ (a)予報の対象区域

(a)は、予報の対象区域です。

これは誤りです。

予報の対象区域は、予報業務の範囲に関わる重要な事項です。 対象区域を変えるということは、どこに対して予報業務を行うのかという、許可の内容そのものに関係します。

対象区域は「事後報告で済む変更」ではない

予報の対象区域を変更

予報業務の範囲が変わる

許可内容そのものに関わる

単なる変更後の報告事項ではない

受験生がつまずきやすいのは、「申請時に出した事項だから、変わったら報告するのでは?」と考えてしまうところです。

しかし、法規では、変更内容の重さによって扱いが変わります。 対象区域の変更は業務範囲に関わるため、単なる変更後の報告事項としては扱いません。

したがって、(a)は誤りです。

■ (b)予報業務を行う事業所の名称及び所在地

(b)は、予報業務を行う事業所の名称及び所在地です。

これは正しいです。

事業所の名称や所在地は、許可申請時に提出する事項です。 これらに変更があった場合には、変更後に気象庁長官へ報告書を提出する必要があります。

事業所の名称・所在地

事業所名が変わる
または
所在地が変わる

許可を受けた事業者の情報が変わる

変更後に報告が必要

ここは比較的素直に判断できます。 事業所の名称や所在地は、行政側が事業者を把握するために重要な情報です。 そのため、変更後の報告事項になります。

したがって、(b)は正しいです。

■ (c)気象庁の警報事項を受ける方法

(c)は、気象庁の警報事項を受ける方法です。

これは正しいです。

予報業務を行う者は、気象庁が発表する警報事項を適切に受ける必要があります。 この受ける方法に変更があった場合には、変更後に報告が必要です。

警報事項を受ける方法

気象庁の警報事項

予報業務を行う上で重要な情報

受ける方法が変わる

変更後に報告が必要

ここで大切なのは、気象庁の警報事項は、民間の予報業務を行う者が適切に把握すべき重要情報だということです。

その受信方法が変われば、気象庁長官が把握できるように報告する必要があります。

したがって、(c)は正しいです。

■ (d)利用者に予報事項を伝達するための施設

(d)は、予報業務の許可を受けている者から利用者に予報事項を伝達するための施設です。

これは誤りです。

利用者に予報事項をどう伝えるかは、予報業務の実施体制として重要そうに見えます。

しかし、この問題で問われている「変更後に気象庁長官へ報告書を提出しなければならない事項」には当たりません。

重要そうに見えるが、報告事項とは限らない

利用者への伝達施設

予報業務では重要そう

でも
変更後の報告事項として問われているものではない

誤り

法規問題では、「重要そうだから正しい」と判断すると危険です。

条文上、報告が必要な事項として定められているかを基準に判断します。 (d)は変更後の報告事項としては扱われないため、誤りです。

■ 選択肢確認表

項目 判定 理由
(a) 予報の対象区域は予報業務の範囲に関わるため、単なる変更後の報告事項ではない
(b) 予報業務を行う事業所の名称及び所在地の変更は、変更後の報告事項である
(c) 気象庁の警報事項を受ける方法の変更は、変更後の報告事項である
(d) 利用者に予報事項を伝達するための施設は、この変更後の報告事項には当たらない

以上より、正しい組み合わせはです。

■ 受験生がつまずくポイント

1. 「申請時に提出した事項」は全部報告対象だと思ってしまう

この問題のひっかけはここです。

申請時に提出した事項でも、変更後の報告でよいもの、事前に別の手続きが必要なもの、報告事項ではないものがあります。

2. 対象区域を事務的な変更だと思ってしまう

予報の対象区域は、予報業務の範囲そのものに関わります。

そのため、事業所名や所在地のような単なる情報変更とは重みが違います。

3. 「警報事項を受ける方法」を軽く見てしまう

気象庁の警報事項をどう受けるかは、予報業務を行う上で重要です。

この方法に変更があった場合は、変更後に報告が必要です。

4. 利用者への伝達施設を「重要だから正しい」と考えてしまう

利用者へ予報を伝える施設は重要そうに見えます。

しかし、法規問題では「重要そうか」ではなく、「条文上、報告事項として定められているか」で判断します。

5. 許可・認可・報告の違いを曖昧にする

法規問題では、手続きの種類が重要です。

対象区域のように業務の範囲に関わるものは、単なる変更後の報告とは扱いが異なります。 一方、事業所の名称・所在地や警報事項を受ける方法は変更後の報告事項です。

■ まとめ

  • 予報の対象区域は、予報業務の範囲に関わるため、変更後の報告事項ではない
  • 予報業務を行う事業所の名称及び所在地は、変更後に報告が必要
  • 気象庁の警報事項を受ける方法も、変更後に報告が必要
  • 利用者に予報事項を伝達するための施設は、この報告事項には当たらない
  • 法規問題では、申請事項=すべて報告事項と考えない

正解は③

(a)誤
(b)正
(c)正
(d)誤

この問題で必ず押さえたいこと

予報の対象区域

業務の範囲に関わる

単なる変更後の報告ではない

事業所の名称・所在地

変更後に報告

警報事項を受ける方法

変更後に報告

利用者への伝達施設

この報告事項ではない

この問題では、「変更があったら何でも報告」と考えず、法令上どの手続きに当たるかを分けて判断することが大切です。

※ 本記事では、一般財団法人 気象業務支援センターより利用許諾を受けて、気象予報士試験問題を掲載しています。
問題文の著作権は一般財団法人 気象業務支援センターに帰属します。

以上、第60回 一般知識 問12の解説でした!

訂正・ご意見などありましたら、ぜひコメントで教えてください!
皆で最高の独学環境を作っていきましょう!