【基本情報技術者試験】第7章 ハードウェア完全解説|半導体メモリ・DRAM・SRAM・フラッシュメモリをゼロから学ぼう!

🎯 この記事を読み終わるころには、この問題が解けるようになります!

【例題】平成30年度 基本情報技術者試験 科目A

フラッシュメモリに関する記述として、適切なものはどれか。
ア. 高速に書換えができ、CPUのキャッシュメモリに用いられる。
イ. 紫外線で全データを一括消去できる。
ウ. 周期的にデータの再書込みが必要である。
エ. ブロック単位で電気的にデータの消去ができる。

※ヒント:フラッシュメモリのキーワードは「電気でデータを消去」「ブロック単位」

前回はソフトウェア(OS)の仕組みを学びました。今回は、コンピュータを構成するハードウェアの中でも特に重要な「半導体メモリ」を徹底解説します。RAM・ROM・DRAM・SRAM・フラッシュメモリの違いを理解し、電子回路(コンデンサ・フリップフロップ)まで学びましょう!

目次

  • ハードウェアと半導体メモリとは
  • RAMとROM|揮発性と不揮発性の違い
  • DRAM|主記憶装置を支えるメモリ
  • SRAM|キャッシュメモリを支えるメモリ
  • SDRAM|クロック同期型の高速DRAM
  • フラッシュメモリ|SSD・USBメモリの中身
  • メモリセル|情報を保存する最小単位
  • コンデンサ|DRAMの構成部品
  • フリップフロップ回路|SRAMの構成部品
  • チャタリング|スイッチのノイズ現象
  • 7セグメントLED|数字を表示する回路
  • 過去問チャレンジ!
  • この章のまとめ

1. ハードウェアと半導体メモリとは

記憶装置の階層

▲ 記憶装置の種類と階層(キャッシュメモリ・主記憶装置・補助記憶装置)

  • 半導体とは、導体と絶縁体の中間の性質を持つ物質です。原料には地球上で豊富にあるケイ素(シリコン)が使われます。
  • 半導体メモリとは、電気を使ってデータを保存する記憶装置の部品のことです。
  • 試験頻出の半導体メモリは、RAM・ROM・DRAM・SRAM・SDRAM・フラッシュメモリの6種類です。これらをしっかりと区別できるようにしましょう。

2. RAMとROM|揮発性と不揮発性の違い

半導体メモリの分類ツリー

▲ 半導体メモリの分類ツリー

  • RAM (Random Access Memory): 揮発性メモリです。電源がオフになるとデータが消滅してしまいます。
  • ROM (Read Only Memory): 不揮発性メモリです。電源がオフになってもデータは保持され続けます。
  • RAMの代表例には、主記憶装置に使われる「DRAM」やキャッシュメモリに使われる「SRAM」があります。
  • ROMの代表例には、SSDやUSBメモリの中身である「フラッシュメモリ」があります。

📌 重要:試験頻出!

揮発性=電源が切れるとデータが消える(RAM)、不揮発性=電源が切れてもデータを保持する(ROM)。この対比は基本中の基本です!

3. DRAM|主記憶装置を支えるメモリ

  • DRAM (Dynamic RAM): 絶えずリフレッシュを繰り返す揮発性メモリです。
  • リフレッシュ: データが消えないように、1秒間に何度も電荷を加える操作のことです。
  • 主にコンピュータの主記憶装置(メインメモリ)で使用されます。
  • 回路が単純で小さいため、大容量のメモリを安価に作ることができるのがメリットです。
  • 内部には、コンデンサで作られたメモリセルが使用されています。

4. SRAM|キャッシュメモリを支えるメモリ

  • SRAM (Static RAM): リフレッシュが不要な揮発性メモリです。
  • 内部には、フリップフロップ回路で作られたメモリセルが使用されています。
  • リフレッシュが不要であるため、非常に高速に動作します。
  • 主にCPUのキャッシュメモリで使用されます。
  • 回路が複雑なため、高価になってしまうのがデメリットです。

5. SDRAM|クロック同期型の高速DRAM

  • SDRAM (Synchronous DRAM): コンピュータのクロックと同期して動作するDRAMです。
  • 「Synchronous」とは「同期」という意味です。
  • DRAMの一種ですが、クロックに同期することでより高速なデータ転送を実現しています。

6. フラッシュメモリ|SSD・USBメモリの中身

フラッシュメモリのページ・ブロック構造

▲ フラッシュメモリのページ・ブロック構造

  • フラッシュメモリ: 電気的にデータの書き換えができるROM(不揮発性メモリ)の一種です。
  • 私たちが普段使っているSSDやUSBメモリの中身は、すべてこのフラッシュメモリです。
  • データの読み書き: 「ページ」という単位で行います。
  • データの消去: 「ブロック」という単位で行います(ブロック=複数ページをひとまとめにした単位です)。

📌 重要:試験最頻出!

フラッシュメモリのキーワードは「電気でデータを消去」「ブロック単位で消去」です。この2つのワードを見たらフラッシュメモリを疑いましょう!

7. メモリセル|情報を保存する最小単位

  • メモリセル: 半導体メモリの中で「0」または「1」という情報を保存する入れ物のことです。
  • 半導体メモリの構造における最小単位であり、無数のメモリセルが集まってメモリを構成しています。
  • DRAMのメモリセルには「コンデンサ」が、SRAMのメモリセルには「フリップフロップ回路」が使われています。

8. コンデンサ|DRAMの構成部品

DRAMとSRAMの比較

▲ DRAMとSRAMの比較(コンデンサ vs フリップフロップ回路)

  • コンデンサ: 電気を蓄えることができる電子部品です。
  • DRAMのメモリセルに使用され、コンデンサに蓄えた電荷の有無で「0」と「1」を表現します。
  • 構造が非常に単純なため、安価に大容量のメモリを作ることができます。
  • ただし、蓄えた電気が少しずつ漏れてしまうため、頻繁にリフレッシュ(再充電)が必要になります。

📝 ポイント

試験では「DRAMはコンデンサを利用して作られている」という結びつきがよく問われます。

9. フリップフロップ回路|SRAMの構成部品

  • フリップフロップ回路: 1ビットの情報(0または1)を保存できる順序回路です。
  • 順序回路とは、現在の入力だけでなく、過去の入力によって出力が決まる論理回路のことです。
  • 「0」と「1」の2つの安定状態を持っています。
  • 電圧を保持し続けられるため、リフレッシュが不要で高速に動作します。
  • SRAMのメモリセルとして採用されており、コンデンサに比べて高価です。

【DRAMとSRAMの比較表】

比較項目 コンデンサ フリップフロップ回路
使用メモリ DRAM SRAM
用途 主記憶装置 キャッシュメモリ
価格 安い 高い
リフレッシュ 必要 不要

10. チャタリング|スイッチのノイズ現象

  • チャタリング: 機械式スイッチのオン/オフが切り替わる短い間に、意図しないオン/オフが何度も繰り返される現象です。
  • 例えば、マウスを1回しかクリックしていないのに、ダブルクリックとして認識されてしまうような誤動作の原因になります。
  • 試験では「チャタリングとは何か」を問う問題が頻出します。

11. 7セグメントLED|数字を表示する回路

7セグメントLEDの構造と出力ポート

▲ 7セグメントLEDの構造と出力ポート

  • 7セグメントLED: 8個のLEDを組み合わせて数字を表現するディスプレイです。
  • 数字を表示するための7つのLEDと、小数点を表示する1つのLED(Dt)、合計8つのLEDで構成されています。
  • 出力ポート P0(a)〜P7(Dt) で各セグメントの点灯・消灯を制御します。
  • アノードコモン型: 出力電圧が低いときに光るタイプです。
  • カソードコモン型: 出力電圧が高いときに光るタイプです。
  • 試験の計算例:16進数の「6D」が出力された場合、2進数に変換すると「01101101」となり、対応するLEDが点灯して数字の「5」が表示されます。

12. 過去問チャレンジ!

🎯 記事冒頭の例題に、もう一度チャレンジ!

【例題・再掲】平成30年度 基本情報技術者試験 科目A

フラッシュメモリに関する記述として、適切なものはどれか。
ア. 高速に書換えができ、CPUのキャッシュメモリに用いられる。
イ. 紫外線で全データを一括消去できる。
ウ. 周期的にデータの再書込みが必要である。
エ. ブロック単位で電気的にデータの消去ができる。

✅ 解答・完全解説

正解:エ

解説:

フラッシュメモリのキーワードは「電気でデータを消去」「ブロック単位」です。したがって「エ」が正解です。

  • ア:キャッシュメモリに用いられるのは「SRAM」です。
  • イ:紫外線で消去するのは「EPROM」です。
  • ウ:周期的なデータの再書込み(リフレッシュ)が必要なのは「DRAM」です。

【過去問 その2】メモリ部品問題(平成29年度)

コンデンサに蓄えた電荷の有無で情報を記憶するメモリはどれか。

ア. EEPROM
イ. SDRAM
ウ. SRAM
エ. フラッシュメモリ

💡 解答・解説

正解:イ

コンデンサを利用した半導体メモリはDRAMです。選択肢の中で、SDRAMはDRAMの一種であるため、イが正解となります。

【過去問 その3】DRAMの特徴問題(令和元年度)

DRAMの特徴はどれか。

ア. 書込み及び消去を一括またはブロック単位で行う。
イ. データを保持するためのリフレッシュ操作が不要である。
ウ. 電源が遮断された状態でも、記憶した情報を保持することができる。
エ. メモリセル構造が単純なので高集積化することができ、ビット単価を安くできる。

💡 解答・解説

正解:エ

DRAMはコンデンサを使うメモリセル構造が単純なので、高集積化して大容量を安価に作れます。アはフラッシュメモリ、イはSRAM、ウはROM(不揮発性)の特徴です。

13. この章のまとめ

📌 ハードウェア・半導体メモリのまとめ

  • 半導体メモリ = 電気でデータを保存する記憶装置の部品
  • RAM(揮発性) = 電源オフでデータ消滅(例:DRAM、SRAM)
  • ROM(不揮発性) = 電源オフでもデータ保持(例:フラッシュメモリ)
  • DRAM = リフレッシュ必要・主記憶装置に使用・コンデンサを利用・安価
  • SRAM = リフレッシュ不要・キャッシュメモリに使用・フリップフロップ回路を利用・高価・高速
  • SDRAM = クロックと同期して高速動作するDRAMの一種
  • フラッシュメモリ = 電気でデータ消去・ブロック単位で消去・ページ単位で読み書き・SSDやUSBメモリの中身
  • メモリセル = 「0」または「1」を保存する最小単位
  • コンデンサ = DRAMのメモリセルで、電気を蓄える電子部品
  • フリップフロップ回路 = SRAMのメモリセルで、2つの安定状態を持つ順序回路
  • チャタリング = 機械式スイッチのオン/オフが意図せず短時間に繰り返されるノイズ現象
  • 7セグメントLED = 8個のLEDを組み合わせて数字や小数点を表示するディスプレイ

学習難易度:★★★☆☆

「揮発性 vs 不揮発性」「DRAM vs SRAM」「コンデンサ vs フリップフロップ回路」の対比をしっかり覚えるのがポイントです!

この記事について

基本情報技術者試験の合格を目指す方のために、参考書の内容を初心者向けにわかりやすく噛み砕いて解説しています。ITの基礎をしっかり固めて、一緒に合格を目指しましょう!

【基本情報技術者試験講義No.7】ハードウェア|半導体メモリ・DRAM・SRAM・フラッシュメモリをゼロから学ぼう!

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