【第65回 気象予報士試験 専門知識】問14 週間天気予報の精度・降水適中率・信頼度をわかりやすく解説
こんにちは!今回は第65回気象予報士試験 専門知識 問14を解説します!
この問題は、週間天気予報の精度、最高気温予報のRMSE、降水の有無の適中率、週間天気予報の信頼度について問う問題です。
この問題で重要なポイント
- RMSEは予報誤差の大きさを見る指標
- 最高気温予報のRMSEは、単純に冬より夏の方が小さいとはいえない
- 降水日数が多いことと、降水の有無の適中率が低いことは別問題
- 週間天気予報の信頼度は「予報が適中しやすいか」「予報が変わりにくいか」を表す
- 信頼度は必ずしも7日先より6日先の方が高いとは限らない
■ 問題文
気象庁が発表している週間天気予報に関連する次の文(a)〜(c)の下線部の正誤の組み合わせとして正しいものを、下記の①〜⑤の中から1つ選べ。
(a) 2日先から7日先の最高気温の予報誤差(RMSE)は、全国平均では冬より夏の方が小さい傾向がある。
(b) 1月の北陸地方と6月の九州南部の平年の天候はともに降水となる日が多いが、北陸地方の方が降水となる日が多く、3日先から7日先の降水の有無の適中率を比べると1月の北陸地方の方が低い傾向がある。
(c) 週間天気予報の信頼度は、降水の有無の予報について「予報が適中しやすい」ことと「予報が変わりにくい」ことを表しており、7日先の方が6日先より高くなることがある。
| (a) | (b) | (c) | |
|---|---|---|---|
| ① | 正 | 正 | 誤 |
| ② | 正 | 誤 | 正 |
| ③ | 誤 | 正 | 正 |
| ④ | 誤 | 誤 | 正 |
| ⑤ | 誤 | 誤 | 誤 |
■ 解答
④
■ 週間天気予報の精度を見るポイント
週間天気予報の精度を考えるときは、何を評価しているのかを分けて考える必要があります。
| 指標 | 見るもの |
|---|---|
| RMSE | 気温予報の誤差の大きさ |
| 降水の有無の適中率 | 雨が降る・降らないの予報が当たった割合 |
| 信頼度 | 予報の当たりやすさと変わりにくさ |
同じ「予報精度」でも、気温の誤差と降水の有無の的中は別の指標で評価されます。
■ (a) 最高気温のRMSEは夏の方が小さい?
(a)は誤りです。
RMSEは、予報値と実況値の誤差の大きさを表す指標です。
問題文では、2日先から7日先の最高気温予報のRMSEについて、全国平均では冬より夏の方が小さい傾向があるとしています。
しかし、一般に夏は日射、雲量、対流、局地的な降水などの影響を受けやすく、最高気温の予測が難しくなることがあります。
したがって、「冬より夏の方が小さい傾向がある」とは言えません。
独学者がよく間違えるポイント
「夏は気温変化が単純そうだから予報しやすい」と考えてしまうことがあります。
しかし、夏は積乱雲や雲量、局地的な雨の影響で最高気温が大きく変わることがあります。
夏=必ず気温予報が簡単
ではない
■ (b) 降水日数が多いと適中率は低い?
(b)は誤りです。
1月の北陸地方は冬型の気圧配置により降水日数が多く、6月の九州南部も梅雨により降水日数が多くなります。
しかし、降水となる日が多いことと、降水の有無の適中率が低いことは同じではありません。
降水頻度が高い地域・季節では、降水を予報しやすい場合もあります。
そのため、「1月の北陸地方の方が降水日数が多いから、降水の有無の適中率が低い」とは単純には判断できません。
ここが引っかけ!
降水日数が多いことを、そのまま「予報が当たりにくい」と結びつけるのは危険です。
適中率は、降水の有無をどれだけ正しく予報できたかを見る指標です。
降水日数が多い
= 適中率が低い
ではない
■ (c) 7日先の信頼度が6日先より高くなることがある?
(c)は正しいです。
週間天気予報の信頼度は、降水の有無の予報について、
- 予報が適中しやすいか
- 予報が変わりにくいか
を表す情報です。
一般には予報期間が先になるほど不確実性は大きくなります。
しかし、気圧配置が安定している場合などには、7日先の予報の方が6日先より信頼度が高くなることもあります。
ここがポイント!
信頼度は、単純に日数だけで決まるわけではありません。
6日先より7日先の方が
信頼度が高いこともある
と押さえましょう。
■ 週間天気予報の信頼度の整理
| 信頼度 | 意味 |
|---|---|
| A | 予報が適中しやすく、変わりにくい |
| B | AとCの中間 |
| C | 予報が変わる可能性が比較的高い |
信頼度は、降水の有無の予報についての「当たりやすさ」と「変わりにくさ」を示すものです。
■ 選択肢の確認
| 項目 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| (a) | 誤 | 最高気温予報のRMSEが全国平均で冬より夏の方が小さいとはいえない |
| (b) | 誤 | 降水日数の多さと降水の有無の適中率の低さは単純には対応しない |
| (c) | 正 | 信頼度は予報の適中しやすさと変わりにくさを示し、7日先が6日先より高くなることもある |
■ まとめ
- RMSEは気温予報の誤差の大きさを表す
- 最高気温予報のRMSEは、単純に夏の方が小さいとはいえない
- 降水日数が多いことと、降水の有無の適中率が低いことは別問題
- 週間天気予報の信頼度は、降水の有無の予報の当たりやすさと変わりにくさを示す
- 7日先の信頼度が6日先より高くなることもある
正解は④
この問題で必ず押さえたいこと
週間天気予報の問題では、評価指標の意味を正確に理解することが重要です。
RMSE:気温誤差の大きさ
適中率:降水の有無が当たった割合
信頼度:予報の当たりやすさ・変わりにくさ
それぞれの指標を混同しないようにしましょう。
※ 本記事では、一般財団法人 気象業務支援センターより利用許諾を受けて、気象予報士試験問題を掲載しています。
問題文の著作権は一般財団法人 気象業務支援センターに帰属します。
以上、第65回 専門知識 問14の解説でした!
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皆で最高の独学環境を作っていきましょう!
