【第65回 気象予報士試験 一般知識】問11 二酸化炭素濃度と地球温暖化をわかりやすく解説

こんにちは!今回は第65回 気象予報士試験 一般知識 問11を解説します!

この問題は、温室効果気体である二酸化炭素(CO₂)について、人間活動による増加排出されたCO₂の行方、そして二酸化炭素濃度の季節変動を問う問題です。

気象予報士試験の一般知識では、地球温暖化や温室効果気体に関する問題がよく出題されます。特に、CO₂濃度は春に極大、秋に極小となるという季節変動は、受験生が間違えやすいポイントです。

この問題で重要なポイント

  • 1750年頃以降の二酸化炭素濃度の増加は、主に人間活動による
  • 化石燃料の燃焼、セメント生産、森林伐採などがCO₂増加の主な要因
  • 人為的に排出されたCO₂のすべてが大気中に残るわけではない
  • 排出されたCO₂のうち、約5割が大気中に蓄積される
  • 残りは海洋や陸上生態系に吸収される
  • 北半球中緯度のCO₂濃度は、春に極大、秋に極小となる
  • 問題文の「3月に極小、9月に極大」は逆なので誤り

■ 問題文

温室効果気体である二酸化炭素について述べた次の文(a)〜(c)の正誤の組み合わせとして正しいものを、下記の①〜⑤の中から1つ選べ。

(a) 1750年頃以降の大気中の二酸化炭素濃度の増加は、主として化石燃料の燃焼、セメント生産、森林伐採などの人間活動によって引き起こされたものである。

(b) 2010年から2019年の10年間に化石燃料の消費などで人為的に排出された二酸化炭素の約5割が大気中に蓄積されている。

(c) 北半球中緯度における大気中の二酸化炭素の濃度は、3月頃に極小となり、9月頃に極大となる季節変動をしている。

(a) (b) (c)

■ 解答

■ 二酸化炭素と地球温暖化の基本

二酸化炭素(CO₂)は、代表的な温室効果気体です。

温室効果気体は、地表から放出される赤外線を吸収し、地球の気温を保つ働きをしています。

しかし、産業革命以降、人間活動によって大気中の二酸化炭素濃度が増加し、地球温暖化の大きな要因となっています。

人間活動の増加
→ CO₂濃度の増加
→ 温室効果の強化

この流れを押さえておくと、温暖化に関する問題を理解しやすくなります。

■ (a) 1750年頃以降のCO₂濃度増加の原因

(a)は正しいです。

1750年頃は、産業革命が始まった時期として扱われます。

それ以降、化石燃料の燃焼、セメント生産、森林伐採などの人間活動によって、大気中の二酸化炭素濃度は増加してきました。

したがって、1750年頃以降のCO₂濃度の増加は、主として人間活動によって引き起こされたという記述は正しいです。

受験生がつまずきやすいポイント

「CO₂は自然にも出ているから、人間活動が主な原因とはいえないのでは?」と迷うことがあります。

確かに、火山活動や生物の呼吸など、自然起源のCO₂も存在します。

しかし、試験で問われているのは産業革命以降の大気中CO₂濃度の増加です。

この増加については、主な原因は人間活動と考えます。

■ (b) 排出されたCO₂の約5割が大気中に残る

(b)は正しいです。

人間活動によって排出された二酸化炭素は、すべてが大気中に残るわけではありません。

一部は海洋に吸収され、一部は森林や植物などの陸上生態系に吸収されます。

そのため、大気中に蓄積されるのは、排出量全体のうちおおむね約5割です。

ここがポイント!

CO₂の行方は、次のようにイメージすると覚えやすいです。

排出されたCO₂
約半分:大気中に残る
残り:海洋・陸上生態系が吸収

「排出されたCO₂がすべて大気に残る」と考えないことが大切です。

■ (c) 北半球中緯度のCO₂濃度の季節変動

(c)は誤りです。

北半球中緯度では、二酸化炭素濃度に季節変動が見られます。

これは、植物の光合成や呼吸の季節変化が大きく関係しています。

春先は、まだ植物の光合成が十分に活発ではありません。

一方で、秋から冬にかけて蓄積されたCO₂の影響が残るため、CO₂濃度は春頃に高くなります。

夏になると植物の光合成が活発になり、大気中のCO₂が多く吸収されます。

その結果、CO₂濃度は夏の終わりから秋頃に低くなります。

春:CO₂濃度が極大
秋:CO₂濃度が極小

問題文では「3月頃に極小、9月頃に極大」としているため、実際とは逆です。

したがって(c)は誤りです。

ここが引っかけ!

問題文は、CO₂濃度の季節変動を逆にしています。

正しくは、

3月頃:極大
9月頃:極小

です。

「春に少なく、秋に多い」と覚えてしまうと間違えます。

北半球では、夏に植物がCO₂を吸収するため、秋にCO₂濃度が低くなると理解しましょう。

■ CO₂の季節変動をイメージで覚える

CO₂濃度の季節変動は、植物の活動をイメージすると覚えやすくなります。

季節 植物の活動 CO₂濃度
冬〜春 光合成が弱い 上がりやすい
光合成が活発 下がりやすい
夏の吸収の影響が残る 低くなりやすい

春に最大、秋に最小

この形で覚えておくと、気象予報士試験の地球環境分野で役立ちます。

■ 選択肢の確認

項目 判定 理由
(a) 1750年頃以降のCO₂濃度増加は、主に化石燃料の燃焼や森林伐採などの人間活動による
(b) 人為的に排出されたCO₂のうち、おおむね約5割が大気中に蓄積される
(c) 北半球中緯度のCO₂濃度は、春に極大、秋に極小となるため、問題文は逆

■ まとめ

  • 二酸化炭素は代表的な温室効果気体である
  • 産業革命以降のCO₂濃度増加は、主に人間活動による
  • 人為的に排出されたCO₂の約5割が大気中に蓄積される
  • 残りは海洋や陸上生態系に吸収される
  • 北半球中緯度のCO₂濃度は、春に極大、秋に極小となる
  • 問題文(c)は季節変動を逆にしているため誤り

正解は②

この問題で必ず押さえたいこと

第65回気象予報士試験 一般知識 問11では、二酸化炭素濃度の増加原因と季節変動が問われました。

特に重要なのは、北半球中緯度におけるCO₂濃度の季節変化です。

CO₂濃度は
春に極大
秋に極小

夏は植物の光合成が活発になり、大気中のCO₂を吸収するため、秋に濃度が低くなると考えましょう。

※ 本記事では、一般財団法人 気象業務支援センターより利用許諾を受けて、気象予報士試験問題を掲載しています。
問題文の著作権は一般財団法人 気象業務支援センターに帰属します。

以上、第65回 一般知識 問11の解説でした!

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皆で最高の独学環境を作っていきましょう!