【第61回 気象予報士試験 一般知識】問15 災害対策基本法と市町村長の避難指示をわかりやすく解説
こんにちは!今回は第61回 気象予報士試験 一般知識 問15を解説します!
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この問題は、災害対策基本法における市町村の責務と市町村長の避難に関する指示についての問題です。
ポイントは、地域防災計画、避難のための立退き、緊急安全確保措置を区別して理解することです。
この問題で重要なポイント
- 市町村は地域防災計画を作成し、実施する責務を有する
- 市町村長は、必要がある場合、避難のための立退きを指示できる
- 避難のための立退きにより、かえって危険が及ぶ場合がある
- その場合、市町村長は緊急安全確保措置を指示できる
- 法規問題では「誰が」「何を」「どのような場合に」できるかを確認する
■ 問題文
災害対策基本法における市町村の責務等に関する次の文章の下線部(a)〜(c)の正誤の組み合わせとして正しいものを、下記の①〜⑤の中から1つ選べ。
災害対策基本法において、市町村は、当該市町村の住民の生命、身体及び財産を災害から保護するため、(a) 地域防災計画を作成し、実施する責務を有しており、市町村長は、災害が発生し、または発生する恐れがある場合には、(b) 避難のための立ち退きを居住者等に指示することができる。 また、市町村長は、災害の発生に際して、避難のための立退きを行うことによりかえって人の生命又は身体に危険が及ぶおそれがあり、緊急を要すると認めるときは、高所への移動、近傍の堅固な建物への退避その他の(c) 緊急に安全を確保するための措置(緊急安全確保措置)を居住者等に指示することができる。
| 選択肢 | (a) | (b) | (c) |
|---|---|---|---|
| ① | 正 | 正 | 正 |
| ② | 正 | 正 | 誤 |
| ③ | 正 | 誤 | 正 |
| ④ | 誤 | 正 | 正 |
| ⑤ | 誤 | 誤 | 誤 |
■ 解答
①
(a) 正、(b) 正、(c) 正です。
■ 解き方の方針
この問題では、災害時の対応を次の順番で整理します。
平時
↓
市町村が地域防災計画を作成・実施
災害発生・発生のおそれ
↓
市町村長が避難のための立退きを指示
立退きがかえって危険な場合
↓
緊急安全確保措置を指示
法規問題では、用語が少し変わるだけで正誤が変わるため、下線部の言葉を丁寧に確認します。
■ (a) 市町村は地域防災計画を作成し、実施する責務を有するか
(a)は正しいです。
災害対策基本法では、市町村は住民の生命、身体、財産を災害から保護する責務を有しています。
そのため、市町村は地域の実情に応じた地域防災計画を作成し、実施する役割を持ちます。
市町村
↓
住民の生命・身体・財産を守る
↓
地域防災計画を作成・実施
したがって、(a)は正です。
■ (b) 市町村長は避難のための立退きを指示できるか
(b)は正しいです。
災害が発生し、または発生するおそれがある場合、市町村長は必要に応じて、居住者等に対して避難のための立退きを指示することができます。
ここで重要なのは、対象が「居住者等」であり、市町村長が避難のための立退きを指示できるという点です。
災害発生
または
発生のおそれ
↓
市町村長
↓
避難のための立退きを指示
したがって、(b)は正です。
■ (c) 緊急安全確保措置を指示できるか
(c)は正しいです。
災害時には、必ずしも避難所などへ移動することが安全とは限りません。
避難のための立退きを行うことで、かえって人の生命や身体に危険が及ぶおそれがある場合もあります。
そのようなとき、市町村長は、高所への移動、近くの堅固な建物への退避など、緊急に安全を確保するための措置を指示することができます。
ここがこの問題の大事なポイントです。
避難とは、必ずしも遠くの避難所へ移動することだけではありません。
外へ出ることが危険な場合は、その場で少しでも安全を確保する行動が必要になることがあります。
立退き避難が危険
↓
高所への移動
近くの堅固な建物への退避
↓
緊急安全確保措置
したがって、(c)は正です。
■ 選択肢の確認表
| 選択肢 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| ① | 正 | (a)(b)(c)がすべて正しいため |
| ② | 誤 | (c)も正しいため |
| ③ | 誤 | (b)も正しいため |
| ④ | 誤 | (a)も正しいため |
| ⑤ | 誤 | (a)(b)(c)はすべて正しいため |
■ 受験生がつまずくポイント
1. 市町村の責務をあいまいに覚えてしまう
災害対策基本法では、市町村は住民に最も近い行政主体として、地域防災計画を作成し、実施する責務を有します。
「誰が地域防災計画を作るのか」を確認しておきましょう。
2. 避難指示を出す主体を混同する
避難のための立退きを指示する主体は、市町村長です。
法規問題では、気象庁長官、都道府県知事、市町村長などの主体が入れ替えられやすいので注意が必要です。
3. 避難=必ず避難所へ移動、と考えてしまう
災害の種類や状況によっては、外へ出ることが危険な場合もあります。
その場合は、高所への移動や堅固な建物への退避など、緊急安全確保措置が重要になります。
4. 「緊急安全確保措置」という用語を見慣れていない
法規問題では、似た用語が出てきます。
緊急安全確保措置は、立退き避難がかえって危険な場合に、命を守るために緊急に安全を確保する行動と考えると理解しやすいです。
■ まとめ
- (a) 市町村は地域防災計画を作成し、実施する責務を有するため正
- (b) 市町村長は、避難のための立退きを居住者等に指示できるため正
- (c) 立退きがかえって危険な場合、緊急安全確保措置を指示できるため正
- 正しい組み合わせは、正・正・正
- 正解は①
正解は①
この問題で必ず押さえたいこと
市町村
↓
地域防災計画を作成・実施
市町村長
↓
避難のための立退きを指示
立退きが危険な場合
↓
高所への移動
堅固な建物への退避
↓
緊急安全確保措置
※ 本記事では、一般財団法人 気象業務支援センターより利用許諾を受けて、気象予報士試験問題を掲載しています。
問題文の著作権は一般財団法人 気象業務支援センターに帰属します。
以上、第61回 一般知識 問15の解説でした!
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皆で最高の独学環境を作っていきましょう!
