【第57回 気象予報士試験 一般知識】問8 気圧とコリオリパラメータの次元をわかりやすく解説
こんにちは!今回は第57回気象予報士試験 一般知識 問8を解説します!
この問題は、気圧とコリオリパラメータの次元を、質量M・長さL・時間Tで表す問題です。
受験生がつまずきやすいのは、気圧を「hPa」や「Pa」として暗記するだけで、Paの中身をN/m²まで分解できないところです。
この問題で重要なポイント
- 次元は単位をM・L・Tに分解して考える
- 気圧の単位Paは N/m²
- 力Nは kg・m/s²
- したがってPaは kg・m⁻¹・s⁻²
- 気圧の次元は M¹L⁻¹T⁻²
- コリオリパラメータは f=2Ωsinφ
- Ωは角速度なので次元は T⁻¹
■ 問題文
一般に、物理量の次元は質量をM、長さをL、時間をTとすると、MaLbTcの形式で表すことができる。
例えば、重力加速度の次元はM0L1T-2となる。
気圧およびコリオリパラメータの次元をこの形式で表すとき、a、bおよびcの数値の組み合わせとして適切なものを、下記の①〜⑤の中から1つ選べ。
| 選択肢 | 気圧 | コリオリパラメータ |
|---|---|---|
| ① | a=1, b=2, c=-1 | a=0, b=0, c=-1 |
| ② | a=1, b=1, c=-2 | a=0, b=1, c=-2 |
| ③ | a=1, b=1, c=-2 | a=0, b=1, c=-1 |
| ④ | a=1, b=-1, c=-2 | a=0, b=0, c=-1 |
| ⑤ | a=1, b=-1, c=-2 | a=0, b=1, c=-2 |
■ 解答
④
気圧:M¹L⁻¹T⁻²
コリオリパラメータ:M⁰L⁰T⁻¹
■ 解き方の方針
次元の問題は、いきなり選択肢を見るより、単位を基本単位まで分解するのが安全です。
気圧
↓
Pa
↓
N/m²
↓
kg・m/s² ÷ m²
コリオリパラメータは、式を思い出します。
f = 2Ωsinφ
2とsinφは無次元なので、Ωの次元だけを考えればOKです。
■ 気圧の次元
気圧の単位はPaです。
Paは、1m²あたりに働く力なので、
1Pa = 1N/m²
です。
ここで、力Nは、
1N = 1kg・m/s²
です。
したがって、
Pa = N/m²
= kg・m/s² ÷ m²
= kg・m⁻¹・s⁻²
となります。
これをM・L・Tで表すと、
M¹L⁻¹T⁻²
です。
ここが受験生のつまずきポイントです
Pa
↓
N/m²
↓
Nをさらに分解する
Paで止まってしまうと、M・L・Tの指数までたどり着けません。
必ずNをkg・m/s²まで分解しましょう。
■ コリオリパラメータの次元
コリオリパラメータは、
f = 2Ωsinφ
で表されます。
ここで、2はただの数なので次元はありません。
sinφも三角関数なので無次元です。
つまり、コリオリパラメータの次元はΩの次元と同じです。
Ωは地球の自転角速度です。
角速度は「1秒あたりどれだけ回転するか」を表すので、次元は
T⁻¹
です。
したがって、コリオリパラメータの次元は、
M⁰L⁰T⁻¹
となります。
■ 選択肢確認表
| 物理量 | 次元 | 理由 |
|---|---|---|
| 気圧 | M¹L⁻¹T⁻² | Pa=N/m²=kg・m⁻¹・s⁻² |
| コリオリパラメータ | M⁰L⁰T⁻¹ | f=2Ωsinφで、Ωが角速度だから |
以上より、正しい組み合わせは④です。
■ 受験生がつまずくポイント
1. Paをそのまま覚えていて分解できない
気圧はPaですが、次元を求めるにはPaをN/m²に直す必要があります。
2. Nを分解し忘れる
Nは力の単位です。
1N = 1kg・m/s²まで分解してから考えましょう。
3. 面積で割るのでLの指数が−1になる感覚がつかみにくい
NはMLT⁻²ですが、これをL²で割るので、
MLT⁻² ÷ L² = ML⁻¹T⁻²
となります。
4. コリオリパラメータを加速度と混同する
コリオリ力やコリオリ加速度と混同すると、Lが入ってしまいます。
今回問われているのはコリオリパラメータfです。
5. sinφに次元があると思ってしまう
sinφは無次元です。
そのため、f=2ΩsinφではΩだけを見れば十分です。
■ まとめ
- 気圧の単位はPa
- Pa = N/m²
- N = kg・m/s²
- 気圧の次元はM¹L⁻¹T⁻²
- コリオリパラメータはf=2Ωsinφ
- Ωは角速度なのでT⁻¹
- コリオリパラメータの次元はM⁰L⁰T⁻¹
正解は④
この問題で必ず押さえたいこと
気圧
↓
Pa = N/m²
↓
N = kg・m/s²
↓
M¹L⁻¹T⁻²
コリオリパラメータ
↓
f = 2Ωsinφ
↓
Ωだけが次元を持つ
↓
M⁰L⁰T⁻¹
※ 本記事では、一般財団法人 気象業務支援センターより利用許諾を受けて、気象予報士試験問題を掲載しています。
問題文の著作権は一般財団法人 気象業務支援センターに帰属します。
以上、第57回 一般知識 問8の解説でした!
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皆で最高の独学環境を作っていきましょう!
