【第65回 気象予報士試験 一般知識】問8 発達中の温帯低気圧の立体構造をわかりやすく解説

こんにちは!今回は第65回 気象予報士試験 一般知識 問8を解説します!

この問題は、発達中の温帯低気圧の立体構造を、東西鉛直断面図から選ぶ問題です。

一見かなり難しそうに見えますが、見るべきポイントは大きく3つです。

この問題で重要なポイント

  • 発達中の温帯低気圧では、上空の気圧の谷が地上低気圧の西側に傾く
  • 寒気は西側、暖気は東側に入りやすい
  • 上昇流域は低気圧の前面側、つまり東側に現れやすい
  • 上空の谷付近には寒気、尾根付近には暖気が対応しやすい

■ 問題文

発達中の温帯低気圧周辺の立体構造を、対流圏全体の東西鉛直断面で模式的に示した図として最も適切なものを、①〜⑤の中から1つ選べ。

ただし、各高度における東西平均からの気圧偏差の極小を気圧の谷、極大を気圧の尾根、気温偏差の極小を低温、極大を高温で示しており、灰色の領域は上昇流域を示している。Lは地上低気圧中心の位置を示している。

この図で確認するポイント

  • 地上低気圧 L に対して、上空の気圧の谷が西側にあるか
  • 低温域が西側、高温域が東側にあるか
  • 上昇流域が低気圧の前面側、つまり東側にあるか
  • 気圧の谷と寒気、気圧の尾根と暖気の対応が自然か
第65回気象予報士試験 一般知識 問8 発達中の温帯低気圧の立体構造の図

■ 解答

■ 発達中の温帯低気圧で覚える3点

この問題は、細かい図の形をすべて暗記するより、次の3点で判断すると解きやすいです。

見るポイント 正しい配置
上空の気圧の谷 地上低気圧の西側
気温偏差 西側に寒気、東側に暖気
上昇流域 低気圧の前面側、東側

■ ① 上空の谷は地上低気圧より西側

発達中の温帯低気圧では、上空の気圧の谷が地上低気圧中心よりも西側に位置します。

これは、発達中の温帯低気圧の典型的な立体構造です。

受験生がつまずきやすいポイント

地上低気圧の真上に、上空の谷があると考えてしまいがちです。

しかし、発達中の温帯低気圧では、上空の谷は地上低気圧より西側に傾いています。

上空の谷は西、地上低気圧はその東側

この配置をまず確認しましょう。

■ ② 寒気は西側、暖気は東側

発達中の温帯低気圧では、一般に低気圧の西側に寒気、東側に暖気が位置します。

これは、温帯低気圧が寒気と暖気の境界付近で発達することを考えるとイメージしやすいです。

覚え方

西に寒気、東に暖気

東西鉛直断面で見ると、地上低気圧の西側に低温偏差、東側に高温偏差がある図を選びます。

■ ③ 上昇流域は低気圧の前面側

発達中の温帯低気圧では、上昇流域は地上低気圧の前面側、つまりおおむね東側に現れます。

低気圧の東側では暖気移流が起こりやすく、上昇流が発生しやすいためです。

ここも混乱しやすい!

「低気圧中心で上昇流が最大」と考えてしまうことがあります。

しかし、発達中の温帯低気圧では、上昇流域は低気圧中心の真上ではなく、前面側に現れるのが典型です。

上昇流は低気圧の東側

と押さえましょう。

■ ④と⑤の違い

この問題で特に迷いやすいのが、④と⑤の比較です。

どちらも一見すると、上昇流域が低気圧の東側にあり、正しそうに見えます。

しかし、決定的な違いは気圧の谷・尾根と寒気・暖気の対応です。

④が正しい理由

  • 上空の谷が地上低気圧の西側にある
  • 気圧の谷付近に低温域がある
  • 気圧の尾根付近に高温域がある
  • 上昇流域が低気圧の前面側にある

⑤が誤りになる理由

⑤は一見近い形に見えますが、上層の谷と尾根に対応する寒気・暖気の配置が不自然です。

基本的には、

谷には寒気、尾根には暖気

が対応しやすいです。

⑤はこの対応関係が崩れているため、④の方が発達中の温帯低気圧の立体構造として適切です。

■ 選択肢の確認

選択肢 判定 理由
上昇流域や寒暖の配置が典型構造と合わない
上空の谷の傾きや上昇流域の位置が不自然
上昇流域が低気圧中心の西側に偏りすぎている
上空の谷が西側、寒気が西側、暖気が東側、上昇流が前面側にある
谷と寒気、尾根と暖気の対応が不自然

■ まとめ

  • 発達中の温帯低気圧では、上空の谷が地上低気圧より西に傾く
  • 寒気は西側、暖気は東側に位置しやすい
  • 上昇流域は低気圧の前面側、つまり東側に現れやすい
  • 谷には寒気、尾根には暖気が対応しやすい
  • ④と⑤で迷ったら、谷・尾根と寒暖の対応を確認する

正解は④

この問題で必ず押さえたいこと

発達中の温帯低気圧の立体構造は、実技試験にも直結します。

上空谷は西、上昇流は東、寒気は西、暖気は東

このセットで覚えておきましょう。

※ 本記事では、一般財団法人 気象業務支援センターより利用許諾を受けて、気象予報士試験問題を掲載しています。
問題文の著作権は一般財団法人 気象業務支援センターに帰属します。

以上、第65回 一般知識 問8の解説でした!

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