【第62回 気象予報士試験 実技1】問3を徹底解説|猛烈な雨・等温線解析・収束線と降水エコー
こんにちは!今回は第62回 気象予報士試験 実技1 問3を解説します!
今回の問3では、
- 1時間降水量の読み取り
- 降水強度の予報用語
- 12℃等温線の作図
- 降水エコー域周辺の気温場
- 風の収束
- 前線帯付近の構造
など、実技試験で非常に重要な 「降水エコーと温度場・風場の関係」 が問われています。
特に、
- 温度傾度
- 風の収束
- 暖湿流の流入
をセットで考えることがポイントです。
実技試験記述5型
基本セット:どこで(場所・高さ・時刻)+ なぜ(原因・背景場)+ 何が起きている(現象)
- 分布型:「A側では○○であり、一方B側では△△となっている。」
- 時間変化型:「◯時にはAであったが、△時にはBとなり、AからBへと変化した。」
- メカニズム型:「〜ため、□□が強まり、その結果△△となる。」
- リスク型:「〜ため、◯◯のおそれがあり、△△への注意・警戒が必要である。」
- 構造型:「◯◯付近の◇◇hPaで気温減率が小さい安定層の上端となっており、ここが前線面に対応する。」
記述式問題の考え方はこちらの記事も参考にしてください!
⇒ 【実技試験講義No.1】気象予報士試験実技試験記述5型 – 独学資格塾
■ 問3(1) 最大1時間降水量と予報用語
問題の要点
降水強度グラフから、最大1時間降水量、その時刻、さらに対応する予報用語を答える問題です。
模範解答
時刻:2時30分
降水量:81.5mm
予報用語:猛烈な雨
◇ 解説
図9では、10分降水量が棒グラフで示されています。
1時間降水量を求めるには、
10分降水量を6本分合計
します。
もっとも降水量が多くなるのは、
- 1時40分〜2時30分
の1時間です。
この区間の降水量を合計すると、
81.5mm
となります。
気象庁の雨の強さ分類では、
- 50mm以上80mm未満 → 非常に激しい雨
- 80mm以上 → 猛烈な雨
です。
81.5mmは80mm以上なので、予報用語は
猛烈な雨
となります。
超重要暗記
- 30mm以上 → 激しい雨
- 50mm以上 → 非常に激しい雨
- 80mm以上 → 猛烈な雨
この分類は頻出です。
■ 問3(1)まとめ
- 最大1時間降水量は81.5mm
- 時刻は2時30分
- 80mm以上なので「猛烈な雨」
■ 問3(2) 12℃等温線の作図
問題の要点
地上気温分布図をもとに、12℃等温線を作図する問題です。
模範解答
◇ 解説
この問題では、すでに10℃線と14℃線が描かれています。
したがって、その中間に12℃等温線を補間して描きます。
作図の基本手順
- 12℃より高い地点と低い地点を分ける
- 12.0℃の地点は必ず通す
- 10℃線と14℃線の間を滑らかにつなぐ
- 閉じるか閉じないかを確認する
今回の12℃線は、
閉じない一本の線
になります。
問題文でもヒントが与えられていたため、比較的描きやすい問題でした。
受験生が超つまずくポイント
解析値「12.0℃」の地点を通さないと減点対象になります。
試験本番では、
- 12℃以上
- 12℃未満
を色分けして整理するとミスが減ります。
■ 問3(2)まとめ
- 12℃線は10℃線と14℃線の間に描く
- 12.0℃地点は必ず通す
- 滑らかな線で描く
- 今回は閉じない一本線になる
■ 問3(3) 降水エコー域周辺の気温場と風場
問題の要点
北東〜南西方向にのびる降水エコー域について、その周辺の気温場と風場の特徴を述べる問題です。
模範解答
気温場:
エコー域の北西側は南東側に比べて気温が低く、エコー域付近では温度傾度が大きい。
風場:
エコー域の南東側では南〜東南東の風、北西側では北北西の風または相対的に弱い風となっており、エコー域付近で風が収束している。
◇ 解説
① 気温場の特徴
図12を見ると、降水エコー域付近で等温線が密になっています。
これは、
温度傾度が大きい
ことを意味します。
また、
- 北西側 → 気温が低い
- 南東側 → 気温が高い
という分布になっています。
つまり、暖気と寒気の境界付近にエコー域が形成されている状態です。
記述式解答のポイント:分布型
どこで:エコー域付近で
何が起きている:北西側は低温、南東側は高温、温度傾度が大きい
② 風場の特徴
次に風場を見ると、
- 南東側 → 南〜東南東風
- 北西側 → 北北西風または弱風
となっています。
つまり、両側から風が吹き込む形になっています。
このため、
風の収束
が発生しています。
収束域では空気が上昇しやすいため、降水エコーが形成・強化されます。
記述式解答のポイント:分布型
どこで:エコー域付近で
なぜ:南東側と北西側から風が吹き込むため
何が起きている:風が収束し、降水域が形成されている
超重要
実技試験では、
- 温度傾度
- 風の収束
- 降水エコー
をセットで読む問題が非常に多いです。
「前線帯=温度傾度+収束」というイメージを持ちましょう。
■ 問3 全体まとめ
- 最大1時間降水量は81.5mm
- 80mm以上なので「猛烈な雨」
- 12℃線は10℃線と14℃線の中間に描く
- エコー域北西側は低温、南東側は高温
- エコー域付近で温度傾度が大きい
- 南東風と北北西風がぶつかり風が収束している
- 収束域で上昇流が強まり降水エコーが形成される
※ 本記事では、一般財団法人 気象業務支援センターより利用許諾を受けて、気象予報士試験問題を掲載しています。
問題文の著作権は一般財団法人 気象業務支援センターに帰属します。
以上、第62回 気象予報士試験 実技1 問3の解説でした!
訂正・ご意見などありましたら、ぜひコメントで教えてください!
皆で最高の独学環境を作っていきましょう!
