【第61回 気象予報士試験 専門知識】問7 雷ナウキャストの更新間隔・予測限界・活動度をわかりやすく解説

こんにちは!今回は第61回気象予報士試験 専門知識 問7を解説します!

この問題は、気象庁が発表している雷ナウキャストについての問題です。

雷ナウキャストでは、雷の激しさや雷の可能性を解析し、短時間先までの予測を行います。

ただし、ここで注意したいのは、雷ナウキャストは新しく発生する雷雲を何でも予測できるわけではないという点です。

この問題で重要なポイント

  • 雷ナウキャストは雷監視システムや気象レーダーなどの観測結果を利用する
  • 雷の激しさや雷の可能性を解析する
  • 予測時間は1時間後まで
  • 更新間隔は10分ごと
  • 雷雲の移動や盛衰傾向は予測に利用される
  • 予測途中で新たに発生する雷雲までは予測できない
  • 活動度は1〜4で表される

■ 問題文

気象庁が発表している雷ナウキャストについて述べた次の文(a)〜(c)の正誤の組み合わせとして正しいものを、下記の①〜⑤の中から1つ選べ。

(a)雷ナウキャストは、雷監視システムや気象レーダーの観測結果などをもとにして、雷の激しさや雷の可能性を解析し、1時間後までの予測を行うもので、10分毎に更新される。

(b)雷ナウキャストでは、雷雲の位置を過去の移動に基づいて予測するとともに、統計的手法により盛衰傾向の予測も加味しており、予測の対象時間の途中で新たに発生する雷雲も予測できる。

(c)雷の可能性や激しさを表す活動度は1から4まである。活動度1は、現在、雷は発生していないが、今後1時間以内に落雷の可能性がある状況であることを示している。

選択肢 (a) (b) (c)

■ 解答

(a)正
(b)誤
(c)正

■ 解き方の方針

この問題は、雷ナウキャストの「できること」と「できないこと」を分けて考えると解きやすいです。

雷ナウキャスト

現在ある雷雲を解析

移動・盛衰を予測

1時間後まで予測

ただし

予測途中で新たに発生する雷雲は予測できない

特に(b)は、「盛衰傾向も予測するなら、新しく発生する雷雲も予測できそう」と思わせるひっかけです。

■ (a)雷ナウキャストの概要

(a)は正しいです。

雷ナウキャストは、雷監視システムや気象レーダーの観測結果などを利用して、雷の激しさや雷の可能性を解析します。

そして、短時間先の雷の可能性を予測します。

雷ナウキャストの基本

雷監視システム

気象レーダー

雷の激しさ・可能性を解析

1時間後まで予測

10分ごとに更新

予測は1時間後までで、10分ごとに更新されます。

したがって(a)は正しいです。

■ (b)新たに発生する雷雲も予測できるか

(b)は誤りです。

ここがこの問題の一番重要なひっかけです。

雷ナウキャストでは、現在解析されている雷雲について、過去の移動をもとに移動先を予測します。

また、統計的手法によって雷雲の盛衰傾向も考慮されます。

ここまでは正しいです。

しかし、問題文の最後にある「予測の対象時間の途中で新たに発生する雷雲も予測できる」が誤りです。

雷ナウキャストの限界

現在ある雷雲

移動を予測できる

現在ある雷雲

盛衰傾向を考慮できる

しかし

途中で新しく発生する雷雲までは予測できない

受験生が間違えやすいのは、「盛衰傾向を予測できる」という言葉を見て、「新規発生も予測できる」と考えてしまうところです。

しかし、盛衰傾向の予測は、基本的に現在存在している雷雲を対象にした考え方です。

まだ存在していない雷雲を、予測対象時間の途中で新たに発生するものとして正確に予測することはできません。

したがって(b)は誤りです。

■ (c)雷ナウキャストの活動度

(c)は正しいです。

雷ナウキャストでは、雷の可能性や激しさを活動度1〜4で表します。

活動度1は、現在は雷が発生していないものの、今後1時間以内に落雷の可能性がある状況を示します。

活動度1のイメージ

現在

雷は発生していない

しかし

今後1時間以内に
落雷の可能性がある

ここで大切なのは、活動度1は「雷なし」ではないということです。

現在は雷が発生していなくても、今後1時間以内に落雷の可能性があるため、注意が必要な段階です。

したがって(c)は正しいです。

■ 選択肢確認表

項目 判定 理由
(a) 雷監視システムや気象レーダーなどをもとに、1時間後まで予測し10分ごとに更新される
(b) 雷雲の移動や盛衰傾向は考慮するが、予測途中で新たに発生する雷雲は予測できない
(c) 活動度1は、現在雷は発生していないが今後1時間以内に落雷の可能性がある状況を示す

以上より、正しい組み合わせはです。

■ 受験生がつまずくポイント

1. 「ナウキャスト=何でも短時間予測できる」と思ってしまう

ナウキャストは短時間予測に強いですが、万能ではありません。

雷ナウキャストでは、現在ある雷雲の移動や盛衰傾向は扱えますが、途中で新たに発生する雷雲までは予測できません。

2. 盛衰傾向の予測と新規発生の予測を混同する

盛衰傾向とは、すでに存在している雷雲が強まるか弱まるかという話です。

まだ存在していない雷雲が新たに発生することを予測する話とは別です。

3. 活動度1を「安全」と勘違いする

活動度1は、現在雷が発生していない状態です。

しかし、今後1時間以内に落雷の可能性があるため、雷の可能性がないという意味ではありません。

4. 更新間隔と予測時間を混同する

雷ナウキャストは、1時間後までの予測を10分ごとに更新します。

「1時間ごとに更新」ではありません。 この違いは試験で狙われやすいポイントです。

■ まとめ

  • 雷ナウキャストは雷監視システムや気象レーダーなどを利用する
  • 雷の激しさや雷の可能性を解析し、1時間後まで予測する
  • 更新間隔は10分ごと
  • 雷雲の移動や盛衰傾向は考慮される
  • 予測途中で新たに発生する雷雲は予測できない
  • 活動度1は、今後1時間以内に落雷の可能性がある状態

正解は②

(a)正
(b)誤
(c)正

この問題で必ず押さえたいこと

雷ナウキャスト

1時間後まで予測

10分ごとに更新

現在ある雷雲

移動・盛衰を予測

新たに発生する雷雲

予測できない

活動度1

現在雷なし

今後1時間以内に落雷の可能性

雷ナウキャストでは、「短時間予測できること」と「新規発生までは予測できないこと」を分けて覚えましょう。

※ 本記事では、一般財団法人 気象業務支援センターより利用許諾を受けて、気象予報士試験問題を掲載しています。
問題文の著作権は一般財団法人 気象業務支援センターに帰属します。

以上、第61回 専門知識 問7の解説でした!

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