【第61回 気象予報士試験 実技1】問4を徹底解説|シアーライン・降雪変化・湿雪・着雪注意報
こんにちは!今回は第61回 気象予報士試験 実技1 問4を解説します!
今回の問4では、
- 等温線解析
- シアーライン通過
- 雨から雪への変化
- 蒸発冷却・融解冷却
- 湿雪による着雪
- 大雪注意報・警報
など、冬季実技で超重要な 「降雪変化と防災気象情報」 がテーマとなっています。
特に、
- シアーライン北西側=寒気側
- 蒸発・融解による気温低下
- 0℃付近の湿雪 → 着雪リスク
は頻出ポイントです。
実技試験記述5型
基本セット:どこで(場所・高さ・時刻)+ なぜ(原因・背景場)+ 何が起きている(現象)
- 分布型:「A側では○○であり、一方B側では△△となっている。」
- 時間変化型:「◯時にはAであったが、△時にはBとなり、AからBへと変化した。」
- メカニズム型:「〜ため、□□が強まり、その結果△△となる。」
- リスク型:「〜ため、◯◯のおそれがあり、△△への注意・警戒が必要である。」
- 構造型:「◯◯付近の◇◇hPaで気温減率が小さい安定層の上端となっており、ここが前線面に対応する。」
記述式問題の考え方はこちらの記事も参考にしてください!
⇒ 【実技試験講義No.1】気象予報士試験実技試験記述5型 – 独学資格塾
■ 問4(1) 1℃等温線の作図
問題の要点
関東南部の地上気温分布から、1℃の等温線を描く問題です。
模範解答
◇ 解説
等温線問題では、
- 観測値をなめらかにつなぐ
- 急激に折り曲げない
- 高温側・低温側を整合的に分ける
ことが重要です。
22日夕方の関東南部では、
- 内陸側:0〜1℃
- 沿岸側:3〜5℃
程度となっていました。
そのため、
内陸寒気と沿岸暖気の境界
を通るように1℃線を引きます。
作図でつまずきやすいポイント
- 観測値を無視して描く
- 線がギザギザになる
- 途中で線を切る
- 複数本描いてしまう
問題文で「1本のみ」と指定されている場合は注意しましょう。
■ 問4(1)まとめ
- 等温線は滑らかに描く
- 寒気側・暖気側を整合的に分ける
- 内陸は低温、沿岸は高温
■ 問4(2) シアーラインと降水の変化
問題の要点
シアーライン両側の気温差と、シアーライン通過時の降水変化を答える問題です。
模範解答
① シアーラインの北西側は、南東側と比較して相対的に低温となっている。
② 通過した時刻:17時
天気の変化:雨が雪(みぞれ)に変わる。
◇ 解説
① シアーライン両側の特徴
シアーラインとは、
風向・風速が急変する境界
です。
今回のケースでは、
- 北西側:寒気
- 南東側:暖気
となっていました。
つまり、
北西側の方が低温
です。
これは、シアーライン北西側へ寒気が流入していたためです。
記述式解答のポイント:分布型
どこで:シアーライン北西側で
なぜ:寒気が流入しているため
何が起きている:南東側より相対的に低温となっている
② 雨から雪への変化
シアーライン通過後、
17時頃
から寒気流入が強まりました。
その結果、
雨 → 雪(みぞれ)
へ変化しました。
気温低下により、雪が融けきらなくなったためです。
受験生が混乱しやすいポイント
みぞれは、
雨から雪への移行期
に出現しやすい現象です。
■ 問4(2)まとめ
- シアーライン北西側は寒気側
- 17時頃にシアーライン通過
- 雨から雪・みぞれへ変化
■ 問4(3) 蒸発冷却・融解冷却
問題の要点
降雪時に気温が低下する理由について、相変化と潜熱を用いて説明する問題です。
模範解答
① 3(℃)
② 40(50)(%)
③ 蒸発
④ 融解
⑤ 昇華
⑥ 冷却
◇ 解説
降雪時に気温が低下する原因は、
潜熱吸収
です。
特に、
- 蒸発
- 融解
- 昇華
では周囲から熱を奪います。
蒸発冷却
液体の水が水蒸気になるとき、
周囲から熱を奪う
ため気温が下がります。
融解冷却
雪が融けるときも、
熱を吸収
します。
そのため空気は冷やされます。
昇華
氷が直接水蒸気になる昇華でも熱を奪います。
これらが合わさることで、
気温が約3℃
低下することがあります。
超重要
降雪予想では、
- 蒸発冷却
- 融解冷却
による気温低下を考慮する必要があります。
■ 問4(3)まとめ
- 蒸発・融解・昇華は熱を奪う
- その結果、空気が冷却される
- 降雪時には気温低下が起こる
■ 問4(4) 大雪警報・着雪注意報
問題の要点
降雪時に発表される防災気象情報と、その根拠を答える問題です。
模範解答
① 大雪注意報:16時
大雪警報:18時
② 種類:着雪注意報(着氷注意報)
根拠:気温が0℃前後で大型となった雪片が付着・着氷しやすいため。
◇ 解説
① 大雪注意報・警報
22日夕方、
- 16時:大雪注意報
- 18時:大雪警報
へ切り替わりました。
これは降雪量が急増したためです。
関東南部では、
- 数cm:注意報
- さらに積雪増加:警報
となるケースがあります。
② 着雪注意報
今回の雪は、
0℃付近の湿雪
でした。
湿った雪は、
- 重い
- ベタつく
- 電線や樹木に付着しやすい
という特徴があります。
そのため、
着雪注意報
が必要になります。
超重要
気温0℃付近では、
湿った重い雪
になりやすいです。
このため、
- 着雪
- 着氷
- 倒木
- 電線障害
が発生しやすくなります。
記述式解答のポイント:リスク型
どこで:関東南部で
なぜ:0℃付近の湿った大型雪片が降るため
何が起きている:着雪・着氷被害のおそれがある
■ 問4 全体まとめ
- シアーライン北西側は寒気側
- 17時頃に雨から雪へ変化
- 蒸発・融解・昇華で気温低下
- 潜熱吸収により空気が冷却される
- 0℃付近の湿雪は着雪しやすい
- 湿雪では着雪注意報が重要
- 大雪注意報 → 大雪警報へ切替
※ 本記事では、一般財団法人 気象業務支援センターより利用許諾を受けて、気象予報士試験問題を掲載しています。
問題文の著作権は一般財団法人 気象業務支援センターに帰属します。
以上、第61回 気象予報士試験 実技1 問4の解説でした!
訂正・ご意見などありましたら、ぜひコメントで教えてください!
皆で最高の独学環境を作っていきましょう!
