【第55回 気象予報士試験 専門知識】問10 台風接近数の月別平年値をわかりやすく解説

こんにちは!今回は第55回 気象予報士試験 専門知識 問10を解説します!

この問題は、地方別の台風接近数の月別平年値を示したグラフから、A・B・Cがどの地方に対応するかを読み取る問題です。

受験生がつまずきやすいのは、単に「台風は沖縄が多い」とだけ覚えていて、月ごとのピークの違い本州付近への接近時期を整理できていないところです。

この問題では、Dが四国地方と与えられているので、まずDを基準にして、A・B・Cの特徴を比較していくのがポイントです。

この問題で重要なポイント

  • 台風接近数が最も多い地方は沖縄地方である。
  • 沖縄地方は、夏の早い時期から接近数が多く、8月ごろに大きなピークを持つ。
  • 伊豆諸島および小笠原諸島は、太平洋上に位置するため台風の接近が比較的多い。
  • 関東地方および甲信地方は、四国地方よりやや遅い時期や同じ時期に台風の影響を受けやすい。
  • Dが四国地方と与えられているので、CはDと似た形のグラフを探す。
  • 選択肢では「関東地方」に伊豆諸島および小笠原諸島を含まない点に注意する。
  • 九州北部地方には山口県を含む点にも注意する。

■ 問題文

図は、地方別の台風接近数の月別平年値を表したものである。図中のA、B、Cの組み合わせとして正しいものを、下記の①〜⑤の中から1つ選べ。

ただし、Dは「四国地方」であり、選択肢の中の「九州北部地方」には山口県を含み、「関東地方」には伊豆諸島および小笠原諸島を含まない。なお、ここで示した平年値は2020年時点での平年値である。

図
選択肢 A B C
沖縄地方 伊豆諸島および小笠原諸島 九州北部地方
沖縄地方 伊豆諸島および小笠原諸島 関東地方および甲信地方
沖縄地方 関東地方および甲信地方 九州北部地方
伊豆諸島および小笠原諸島 沖縄地方 関東地方および甲信地方
伊豆諸島および小笠原諸島 沖縄地方 九州北部地方

■ 解答

A:沖縄地方
B:伊豆諸島および小笠原諸島
C:関東地方および甲信地方

■ 解き方の方針

この問題は、グラフの形を次の順番で見ると解きやすいです。

まずAを見る

接近数が圧倒的に多い

沖縄地方

次にDを見る

Dは四国地方と与えられている

Dと似た時期にピークを持つCを確認

最後にBを見る

太平洋上の島しょ部で接近数が多い

伊豆諸島および小笠原諸島

この流れで読むと、Aは沖縄地方、Bは伊豆諸島および小笠原諸島、Cは関東地方および甲信地方と判断できます。

■ Aは沖縄地方

Aは沖縄地方です。

グラフを見ると、Aは他の曲線よりも接近数が明らかに多く、8月ごろに大きなピークがあります。

台風は南の海上で発生し、太平洋高気圧の縁を回るように北上することが多いため、沖縄地方は台風の接近数が多くなります。

Aの読み取り

接近数が最も多い

夏の早い時期から接近

8月ごろに大きなピーク

沖縄地方

選択肢を見ると、Aが沖縄地方なのは①②③です。

この時点で、④⑤は除外できます。

ここで止まりやすいポイント

「沖縄は台風が多い」という知識だけでAは判断できます。

ただし、本番ではここで終わらず、BとCをグラフの形から確認する必要があります。

■ Bは伊豆諸島および小笠原諸島

Bは伊豆諸島および小笠原諸島です。

Bは、Aほどではありませんが接近数が比較的多く、8月から9月にかけて高い値を示しています。

伊豆諸島および小笠原諸島は、日本の南から東の海上に位置しており、台風の進路に入りやすい地域です。

Bの読み取り

Aほどではないが接近数が多い

8月〜9月に多い

太平洋上の島しょ部

伊豆諸島および小笠原諸島

ここで注意したいのは、問題文に「関東地方」には伊豆諸島および小笠原諸島を含まないと書かれている点です。

普段の天気予報の感覚では、伊豆諸島や小笠原諸島を関東地方と関連づけて考えることがあります。

しかし、この問題では明確に分けて扱っています。

ここがひっかけ

「関東地方」と「伊豆諸島および小笠原諸島」をまとめて考えると間違えます。

この問題では、関東地方には伊豆諸島および小笠原諸島を含まないと指定されています。

■ Cは関東地方および甲信地方

Cは関東地方および甲信地方です。

Cは、Dの四国地方と似たような時期に台風接近数が多くなっています。

ただし、Dは四国地方で、Cは本州の東寄りに位置する関東甲信地方です。

台風は夏から秋にかけて進路が変わり、日本付近へ北上・接近しやすくなります。

Cの読み取り

Dは四国地方

CはDと似た時期に増える

本州付近へ接近する時期の特徴

関東地方および甲信地方

選択肢で、Aが沖縄地方、Bが伊豆諸島および小笠原諸島、Cが関東地方および甲信地方となるのはです。

ここで止まりやすいポイント

九州北部地方と関東甲信地方の判断で迷いやすいです。

この問題では、Dが四国地方と与えられているので、CをDとの位置関係・接近時期の違いから読むのがポイントです。

■ 補足講義:台風接近数は季節で変わる

台風の接近しやすい地域は、季節によって変化します。

これは、太平洋高気圧の張り出しや偏西風の位置が季節によって変わり、台風の進路が変化するためです。

台風進路の季節変化

夏の前半

沖縄方面へ接近しやすい

夏の後半〜秋

日本本土へ接近しやすい

秋が深まる

本州の南岸から東海上へ進む台風も増える

そのため、グラフ問題では、単に接近数の多さだけでなく、何月にピークがあるかを見ることが重要です。

■ 補足講義:台風接近と上陸は違う

この問題で問われているのは台風接近数です。

台風が上陸した数ではありません。

用語 意味 注意点
接近 台風の中心が一定範囲内に入ること 海上を通っても接近に数えられる
上陸 台風の中心が北海道・本州・四国・九州の海岸に達すること 沖縄などを通過する場合は上陸とは扱わない

特に、沖縄地方や伊豆諸島・小笠原諸島は、上陸ではなく接近数で見ると多くなりやすい点に注意しましょう。

■ 選択肢確認表

記号 答え 理由
A 沖縄地方 接近数が最も多く、夏の早い時期から台風が接近しやすい特徴があるため。
B 伊豆諸島および小笠原諸島 太平洋上に位置し、8月〜9月にかけて台風の接近が比較的多いため。
C 関東地方および甲信地方 Dの四国地方と似た時期に接近数が増え、本州付近への台風接近の特徴を示すため。

以上より、A:沖縄地方、B:伊豆諸島および小笠原諸島、C:関東地方および甲信地方です。

したがって、正解はです。

■ 受験生がつまずくポイント

1. Aだけ見て安心してしまう

Aが沖縄地方であることは比較的わかりやすいです。しかし、選択肢は①②③まで残るため、BとCの判断が必要です。

2. 関東地方に伊豆諸島・小笠原諸島を含めて考えてしまう

問題文では、関東地方には伊豆諸島および小笠原諸島を含まないと明記されています。ここを読み飛ばすとBとCを取り違えます。

3. 台風の「接近」と「上陸」を混同する

このグラフは接近数です。上陸数ではありません。海上を通る台風も、その地方に近づけば接近として扱われます。

4. 接近数の多さだけで判断してしまう

グラフでは、接近数の大小だけでなく、ピークの月を見る必要があります。台風の進路は季節によって変わります。

5. Dが四国地方という条件を使わない

Dが与えられているのは大きなヒントです。Dを基準にして、Cの形やピーク時期を比較すると判断しやすくなります。

6. 九州北部地方と関東甲信地方で迷う

選択肢ではCが九州北部地方か関東地方および甲信地方かで分かれます。問題文の条件と、Dが四国地方であることを使って判断しましょう。

■ まとめ

  • Aは、接近数が最も多いため沖縄地方である。
  • Bは、太平洋上に位置する伊豆諸島および小笠原諸島である。
  • Cは、関東地方および甲信地方である。
  • Dが四国地方と与えられているので、Dとの比較が重要である。
  • 関東地方には伊豆諸島および小笠原諸島を含まない点に注意する。
  • 台風接近数は、台風上陸数とは異なる。

正解は②

この問題で必ず押さえたいこと

A

接近数が最も多い

沖縄地方

B

太平洋上の島しょ部

伊豆諸島および小笠原諸島

C

Dの四国地方と比較

関東地方および甲信地方

台風接近数

上陸数ではない

※ 本記事では、一般財団法人 気象業務支援センターより利用許諾を受けて、気象予報士試験問題を掲載しています。
問題文の著作権は一般財団法人 気象業務支援センターに帰属します。

以上、第55回 専門知識 問10の解説でした!

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