【第63回 気象予報士試験 専門知識】問12 アンサンブル予報図の読み取りをわかりやすく解説

こんにちは!今回は第63回気象予報士試験 専門知識 問12を解説します!

この問題は、アンサンブル予報図を用いて、実況図に対応する500hPa高度・渦度場850hPa相当温位場を選ぶ問題です。

この問題で重要なポイント

  • 実況図Iの低気圧・降水域の位置をまず確認する
  • 500hPaではトラフと正渦度域の位置を見る
  • 850hPaでは相当温位の集中帯と暖湿気の流入を見る
  • 上層・下層・地上の位置関係が整合する組み合わせを選ぶ
  • 正解はC・ア

■ 問題文

下の図は、4月のある日に作成された全球アンサンブル予報による週間予報支援図である。

図A〜Cは500hPa高度と渦度、図ア〜ウは850hPa相当温位を示している。

実況図Iの低気圧や降水域の分布と最も整合する、500hPa高度・渦度場と850hPa相当温位場の組み合わせとして正しいものを、下記の①〜⑤の中から1つ選べ。

図
選択肢組み合わせ
A・ア
A・イ
B・ウ
C・ア
C・イ

■ 解答

C・ア

■ 解き方の方針

この問題は、図を次の順番で見ると整理しやすいです。

実況図I

低気圧と降水域の位置を見る

500hPa

トラフ・正渦度域の位置を見る

850hPa

相当温位集中帯と暖湿気流入を見る

地上低気圧、降水域、上層トラフ、下層暖湿気の流入が空間的に対応している組み合わせを選びます。

■ 500hPa高度・渦度場はCが対応する

実況図Iでは、日本付近に低気圧と降水域が広がっています。

このような低気圧や降水域は、上空500hPaのトラフ前面や正渦度域と対応しやすいです。

図A〜Cを比べると、実況図Iの低気圧・降水域の位置に対して、500hPaのトラフや正渦度域の位置が最も整合するのはCです。

500hPaで見るポイント

トラフ前面

上昇流が起こりやすい

地上低気圧・降水域と対応

■ 850hPa相当温位場はアが対応する

次に、850hPa相当温位場を見ます。

低気圧や降水域が発達する場所では、下層に暖かく湿った空気が流れ込み、相当温位の集中帯が形成されやすくなります。

図ア〜ウを比べると、実況図Iの降水域や低気圧の位置に対して、下層の前線帯と暖湿気の流入が最も整合するのはです。

850hPa相当温位で見るポイント

相当温位集中帯

下層の前線帯

暖湿気流入

降水域と対応

■ 選択肢の確認表

選択肢 判断 理由
① A・ア × 850hPaは近いが、500hPaの場が実況図Iと整合しにくい
② A・イ × 上層・下層とも実況図Iとの対応が弱い
③ B・ウ × 850hPaの前線帯や暖湿気の位置が実況図Iと合いにくい
④ C・ア 500hPaトラフ・正渦度域と850hPa相当温位集中帯が実況図Iと最も整合する
⑤ C・イ × 500hPaは近いが、850hPaの前線帯の位置が最適ではない

■ 受験生がつまずくポイント

1. 500hPaだけで選んでしまう

Cが良さそうに見えても、850hPaの相当温位場まで確認する必要があります。

上層だけ、下層だけではなく、両方が実況図Iと合う組み合わせを選びましょう。

2. 降水域だけを見てしまう

降水域だけを見ると迷いやすくなります。

低気圧中心、降水域、500hPaトラフ、850hPa相当温位集中帯をセットで確認しましょう。

3. 相当温位集中帯の意味を忘れる

850hPa相当温位の集中帯は、下層の前線帯や暖湿気の境界を示す重要な手がかりです。

降水域は、暖湿気が流入して上昇しやすい場所と対応しやすいです。

■ まとめ

  • 実況図Iの低気圧と降水域の位置をまず確認する
  • 500hPaでは、トラフと正渦度域の位置が合うCを選ぶ
  • 850hPaでは、相当温位集中帯と暖湿気流入の位置が合うアを選ぶ
  • したがって、正しい組み合わせはC・ア

正解は④

C・ア

この問題で必ず押さえたいこと

500hPa
= トラフ・正渦度域

850hPa
= 相当温位集中帯・暖湿気流入

実況図
= 低気圧・降水域

この3つの位置関係が最も整合するものを選ぶのが、アンサンブル予報図の読み取り問題の基本です。

※ 本記事では、一般財団法人 気象業務支援センターより利用許諾を受けて、気象予報士試験問題を掲載しています。
問題文の著作権は一般財団法人 気象業務支援センターに帰属します。

以上、第63回 専門知識 問12の解説でした!

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