【第63回 気象予報士試験 専門知識】問14 大雨に関する防災気象情報をわかりやすく解説

こんにちは!今回は第63回気象予報士試験 専門知識 問14を解説します!

この問題は、気象庁が発表する大雨特別警報顕著な大雨に関する気象情報記録的短時間大雨情報についての問題です。

この問題で重要なポイント

  • 大雨特別警報は、1km格子が1格子だけ基準超過すれば発表されるわけではない
  • 大雨特別警報は、重大な災害の危険度が著しく高まった場合に発表される
  • 顕著な大雨に関する気象情報は、線状降水帯による非常に激しい雨を知らせる情報
  • 顕著な大雨に関する気象情報は、警戒レベル4相当以上の状況で発表される
  • 記録的短時間大雨情報は「予測」ではなく、観測・解析による実況情報

■ 問題文

気象庁が発表する大雨に関する防災気象情報について述べた次の文(a)〜(c)の下線部の正誤の組み合わせとして正しいものを、下記の①〜⑤の中から1つ選べ。

(a)大雨特別警報(土砂災害)は、設定された土壌雨量指数の基準値以上となる1km格子が1格子以上出現するか、または出現すると予想され、かつ、激しい雨がさらに降り続くと予想される二次細分区域に発表される。

(b)「顕著な大雨に関する気象情報」は、大雨による災害発生の危険度が急激に高まっている中で、線状の降水帯により非常に激しい雨が同じ場所で降り続いている状況を「線状降水帯」というキーワードを使って解説する情報で、警戒レベル4相当以上の状況で発表される。

(c)「記録的短時間大雨情報」は、大雨警報の発表中にその地域で、数年に一度しか起こらないような記録的な短時間の大雨が予測されたときに発表される。

(a) (b) (c)

■ 解答

(a)誤
(b)正
(c)誤

■ 解き方の方針

この問題は、防災気象情報を次のように整理すると解きやすいです。

大雨特別警報
= 重大な災害の危険度が著しく高い

顕著な大雨に関する気象情報
= 線状降水帯による非常に激しい雨

記録的短時間大雨情報
= 予測ではなく実況情報

特に、「予測で発表される情報」なのか「観測・解析に基づく実況情報」なのかを見分けることが重要です。

■ (a)大雨特別警報は1km格子が1つだけで発表されるわけではない

(a)は誤りです。

大雨特別警報(土砂災害)は、重大な土砂災害の発生する危険度が著しく高まっている場合に発表されます。

ただし、問題文のように、土壌雨量指数が基準値以上となる1km格子が1格子以上出現すればよい、という説明は不適切です。

大雨特別警報は、単に1つの格子だけで判断されるものではなく、一定の広がりを持って危険度が極めて高まっているかが重要です。

ここがひっかけ!

「1km格子が1格子以上」という表現が出てきたら注意です。

特別警報は、局所的に1格子だけ基準を超えたからすぐ発表される、という性質の情報ではありません。

1格子だけ基準超過

それだけで特別警報ではない

広い範囲で危険度が極めて高い

大雨特別警報

したがって、(a)はです。

■ (b)顕著な大雨に関する気象情報は線状降水帯を知らせる情報

(b)は正しいです。

「顕著な大雨に関する気象情報」は、線状降水帯によって非常に激しい雨が同じ場所で降り続き、大雨災害の危険度が急激に高まっていることを知らせる情報です。

この情報では、線状降水帯というキーワードを使って、非常に危険な大雨の状況を解説します。

また、警戒レベル4相当以上の状況で発表される点も重要です。

顕著な大雨に関する気象情報のイメージ

線状降水帯

同じ場所で非常に激しい雨

災害発生の危険度が急激に高まる

顕著な大雨に関する気象情報

したがって、(b)はです。

■ (c)記録的短時間大雨情報は予測ではなく実況で発表される

(c)は誤りです。

記録的短時間大雨情報は、大雨警報の発表中に、数年に一度程度しか発生しないような猛烈な雨が観測または解析された場合に発表される情報です。

問題文では「記録的な短時間の大雨が予測されたとき」となっています。

しかし、記録的短時間大雨情報は予測情報ではなく、観測・解析に基づく実況情報です。

ここは超重要!

記録的短時間大雨情報
= 予測ではない
= 観測・解析で猛烈な雨を確認したとき

「これから記録的な雨が降りそう」という予測ではなく、すでにその地域で記録的な短時間大雨が発生していることを知らせる情報です。

したがって、(c)はです。

■ 選択肢の確認表

記号 正誤 判断ポイント
(a) 大雨特別警報は、1km格子が1格子だけ基準超過すれば発表されるわけではない
(b) 顕著な大雨に関する気象情報は、線状降水帯による非常に激しい雨を知らせる情報
(c) 記録的短時間大雨情報は、予測ではなく観測・解析に基づく実況情報

■ 受験生がつまずくポイント

1. 大雨特別警報を「1格子でも超えたら発表」と覚えてしまう

大雨特別警報は、重大な災害の危険度が著しく高まった場合に発表される情報です。

1km格子が1つだけ基準を超えたというだけではなく、危険度の面的な広がりが重要になります。

2. 顕著な大雨に関する気象情報のキーワードを忘れる

この情報の重要なキーワードは線状降水帯です。

「同じ場所で非常に激しい雨が降り続く」という表現が出てきたら、顕著な大雨に関する気象情報を考えましょう。

3. 記録的短時間大雨情報を予測情報だと思ってしまう

記録的短時間大雨情報は、予測ではなく実況情報です。

観測または解析によって、すでに記録的な短時間大雨が確認されたときに発表されます。

4. 防災気象情報の「発表タイミング」を混同する

防災気象情報では、何を基に発表するのかが重要です。

予測に基づく情報
実況に基づく情報
危険度の高まりを知らせる情報

この違いを意識して整理しましょう。

■ まとめ

  • (a)大雨特別警報は、1km格子が1格子だけ基準超過すれば発表されるわけではないため誤り
  • (b)顕著な大雨に関する気象情報は、線状降水帯による非常に激しい雨を知らせる情報であり正しい
  • (c)記録的短時間大雨情報は、予測ではなく観測・解析による実況情報なので誤り

正解は④

(a)誤・(b)正・(c)誤

この問題で必ず押さえたいこと

大雨特別警報
= 1格子だけで判断しない

顕著な大雨に関する気象情報
= 線状降水帯

記録的短時間大雨情報
= 予測ではなく実況

特に、記録的短時間大雨情報は「予測」ではなく「観測・解析」という点は、試験で非常に狙われやすいので確実に押さえておきましょう。

※ 本記事では、一般財団法人 気象業務支援センターより利用許諾を受けて、気象予報士試験問題を掲載しています。
問題文の著作権は一般財団法人 気象業務支援センターに帰属します。

以上、第63回 専門知識 問14の解説でした!

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皆で最高の独学環境を作っていきましょう!