【第61回 気象予報士試験 専門知識】問12 特別警報・警報・注意報の発表基準をわかりやすく解説

こんにちは!今回は第61回気象予報士試験 専門知識 問12を解説します!

この問題は、気象庁が発表する特別警報・警報・注意報についての問題です。

法規・防災情報系の問題は、言葉の細かい違いで正誤が決まります。 特に今回は、台風等を要因とする特別警報の基準警報に切り替える可能性が高い注意報洪水警報と指定河川洪水予報の関係がポイントです。

この問題で重要なポイント

  • 台風等を要因とする特別警報の基準は全国一律ではない
  • 伊勢湾台風級などの指標が用いられる
  • 沖縄地方・奄美地方・小笠原諸島では基準が異なる
  • 警報級の現象が概ね6時間以上先に予想される場合、警報に切り替える可能性が高い注意報が発表される
  • 洪水警報は指定河川洪水予報と整合するように発表される
  • 氾濫警戒情報以上の基準を満たす場合は洪水警報の対象となる

■ 問題文

気象庁が発表する特別警報、警報、注意報について述べた次の文(a)〜(c)の下線部の正誤の組み合わせとして正しいものを、下記の①〜⑤の中から1つ選べ。

(a)台風等を要因とする特別警報の指標(発表条件)は、全国一律で、「伊勢湾台風」級の中心気圧930hPa以下又は最大風速50m/s以上の台風や同程度の温帯低気圧が来襲する場合に、暴風・高潮・波浪の特別警報が発表される。

(b)翌日の日中に警報級の大雨が発生する可能性が高いと予想される場合には、夕方の時点で「明け方までに警報に切り替える可能性が高い」ことに言及した大雨注意報が発表される。

(c)洪水警報の発表基準における「指定河川洪水予報による基準」は、洪水警報と指定河川洪水予報を整合させるためのもので、指定河川洪水予報の基準観測点で「氾濫警戒情報」以上の発表基準を満たしている場合に洪水警報を発表することを意味している。

選択肢 (a) (b) (c)

■ 解答

(a)誤
(b)正
(c)正

■ 解き方の方針

この問題は、文章全体の雰囲気ではなく、一部の強い表現に注目します。

全国一律

本当に一律か?

警報に切り替える可能性が高い注意報

警報級が少し先に予想されるとき

指定河川洪水予報による基準

洪水警報との整合

特に(a)の「全国一律」は、法規・防災情報問題で狙われやすい表現です。

■ (a)台風等を要因とする特別警報の基準は全国一律か

(a)は誤りです。

台風等を要因とする特別警報では、伊勢湾台風級の勢力が指標として使われます。

しかし、問題文の「全国一律」という部分が誤りです。

ここがひっかけ

伊勢湾台風級

たしかに重要な指標

でも

全国一律ではない

沖縄地方・奄美地方・小笠原諸島

基準が異なる

受験生がつまずきやすいのは、「伊勢湾台風級」という言葉が正しく見えるため、その後の「全国一律」を見逃してしまうことです。

また、対象となる現象についても、地域によって扱いが異なる点に注意が必要です。

したがって(a)は誤りです。

■ (b)警報に切り替える可能性が高い注意報

(b)は正しいです。

警報級の現象がすぐに発生するわけではないものの、概ね6時間以上先に発生する可能性が高い場合には、警報の発表に先立って、警報に切り替える可能性が高い注意報が発表されます。

警報に切り替える可能性が高い注意報

今すぐ警報ではない

でも少し先に警報級の可能性が高い

注意報を発表

警報に切り替える可能性が高いことを明示

問題文では、翌日の日中に警報級の大雨が予想される場合に、夕方の時点で「明け方までに警報に切り替える可能性が高い」と言及した大雨注意報が発表される、としています。

これは正しい内容です。

したがって(b)は正しいです。

■ (c)洪水警報と指定河川洪水予報の整合

(c)は正しいです。

洪水警報の発表基準には、流域雨量指数などによる基準のほか、指定河川洪水予報による基準があります。

これは、洪水警報と指定河川洪水予報の内容が矛盾しないようにするためのものです。

指定河川洪水予報による基準

指定河川洪水予報

氾濫警戒情報以上の基準

洪水の危険度が高い

洪水警報と整合させる

指定河川洪水予報の基準観測点で「氾濫警戒情報」以上の発表基準を満たしている場合には、洪水警報を発表することを意味します。

したがって(c)は正しいです。

■ 選択肢確認表

項目 判定 理由
(a) 台風等を要因とする特別警報の基準は全国一律ではない
(b) 警報級の大雨が少し先に予想される場合、警報に切り替える可能性が高い注意報が発表される
(c) 指定河川洪水予報による基準は、洪水警報と指定河川洪水予報を整合させるためのもの

以上より、正しい組み合わせはです。

■ 受験生がつまずくポイント

1. 「伊勢湾台風級」が出てきた時点で正しいと思ってしまう

伊勢湾台風級という表現自体は重要です。

しかし、この問題では「全国一律」がひっかけです。法規問題では、正しい語句の中に誤った限定表現が混ざることがあります。

2. 沖縄地方・奄美地方・小笠原諸島の扱いを忘れる

台風等を要因とする特別警報では、沖縄地方、奄美地方、小笠原諸島について基準が異なります。

「全国一律」と書かれたら、まず疑うようにしましょう。

3. 注意報と警報の時間関係があいまいになる

警報級の現象が少し先に予想される場合、いきなり警報ではなく、警報に切り替える可能性が高い注意報が出されることがあります。

「今は注意報、でも警報級に進む可能性が高い」という位置づけです。

4. 洪水警報と指定河川洪水予報を別々に覚えてしまう

指定河川洪水予報による基準は、洪水警報と指定河川洪水予報を整合させるためのものです。

防災情報は単独ではなく、利用者が混乱しないように整合性を持たせて発表されます。

■ まとめ

  • 台風等を要因とする特別警報の基準は全国一律ではない
  • 沖縄地方・奄美地方・小笠原諸島では基準が異なる
  • 警報級の現象が少し先に予想される場合、警報に切り替える可能性が高い注意報が発表される
  • 指定河川洪水予報による基準は、洪水警報と指定河川洪水予報を整合させるためのもの
  • (a)の「全国一律」が誤り

正解は③

(a)誤
(b)正
(c)正

この問題で必ず押さえたいこと

特別警報の基準

全国一律ではない

警報級の可能性が高い

警報に切り替える可能性が高い注意報

指定河川洪水予報による基準

洪水警報との整合

法規・防災情報の問題では、「全国一律」「必ず」「すべて」などの強い表現に注意しましょう。

※ 本記事では、一般財団法人 気象業務支援センターより利用許諾を受けて、気象予報士試験問題を掲載しています。
問題文の著作権は一般財団法人 気象業務支援センターに帰属します。

以上、第61回 専門知識 問12の解説でした!

訂正・ご意見などありましたら、ぜひコメントで教えてください!
皆で最高の独学環境を作っていきましょう!