【第57回 気象予報士試験 専門知識】問15 8月の天候分布と海面気圧偏差の対応をわかりやすく解説

こんにちは!今回は第57回 気象予報士試験 専門知識 問15を解説します!

この問題は、8月の日本の天候分布と、海面気圧・平年偏差の図を対応させる問題です。

受験生がつまずきやすいのは、図A〜Cの気温・降水量・日照時間の特徴を見たあと、すぐに「なんとなく高気圧っぽい」「低気圧っぽい」で選んでしまうところです。

この問題では、太平洋高気圧が強い年オホーツク海高気圧が強い年北日本と西日本で天候が分かれる年を見分けることがポイントです。

この問題で重要なポイント

  • 図A〜Cは、8月の気温・降水量・日照時間の平年差・平年比を示している。
  • 図ア〜ウは、8月の平均海面気圧と平年偏差を示している。
  • 太平洋高気圧が強く張り出すと、高温・少雨・多照になりやすい。
  • オホーツク海高気圧が強いと、北東気流により低温・多雨・寡照になりやすい。
  • 北日本で低温・多雨、西日本で高温・少雨の場合は、南北で天候が分かれている。
  • 図Bは全国的に高温・少雨・多照で、太平洋高気圧が強い型。
  • 図Cは全国的に低温・多雨傾向で、オホーツク海高気圧の影響が強い型。

■ 問題文

図A〜Cは3つの異なる年の8月に観測された日本の天候(月平均気温平年差(上)、月降水量平年比(中)、月日照時間平年比(下))を示しており、図ア〜ウはそれぞれ図A〜Cのいずれかに対応する月平均海面気圧(実線)と平年偏差(陰影)を示している。

図A〜Cと図ア〜ウの組み合わせとして正しいものを、下記の①〜⑤の中から1つ選べ。

図
選択肢 A B C

■ 解答

A:ウ
B:ア
C:イ

■ 解き方の方針

この問題は、まず図A〜Cを天候パターンで分類します。

高温
少雨
多照

太平洋高気圧が強い

低温
多雨
寡照

オホーツク海高気圧・北東気流

北日本と西日本で傾向が違う

高気圧の張り出し位置が偏る

次に、図ア〜ウで高気圧・低気圧の位置と平年偏差を見て対応させます。

■ 図Bは図アに対応する

まず一番わかりやすいのが図Bです。

図Bでは、全国的に気温が高く、降水量は少なく、日照時間は多い傾向が見られます。

これは、8月に日本付近が広く高気圧に覆われた典型的な夏型です。

図Bの天候イメージ

全国的に高温

降水量が少ない

日照時間が多い

太平洋高気圧が強い

図アでは、日本の南東海上に高気圧が強く、日本付近に太平洋高気圧が張り出している様子が読み取れます。

そのため、図Bは図アに対応します。

■ 図Cは図イに対応する

図Cは、全国的に気温が低く、降水量が多く、日照時間が少ない傾向があります。

特に北日本から東日本にかけて低温傾向が目立ちます。

このような天候は、オホーツク海高気圧が強まり、北東から冷たく湿った空気が流れ込むときに起こりやすくなります。

図Cの天候イメージ

低温

多雨

日照不足

北東気流・やませ

オホーツク海高気圧

図イでは、北日本付近からオホーツク海側に高気圧性の偏差が見られ、冷たい北東気流が入りやすい気圧配置と判断できます。

したがって、図Cは図イに対応します。

■ 図Aは図ウに対応する

残る図Aは図ウに対応します。

図Aでは、北日本では低温・多雨・日照不足の傾向があり、一方で西日本では高温・少雨・多照の傾向が見られます。

つまり、全国一様な夏型ではなく、北日本と西日本で天候が分かれています。

図Aの天候イメージ

北日本

低温・多雨・寡照

西日本

高温・少雨・多照

南北で天候が対照的

図ウでは、太平洋高気圧の張り出しが西日本側に寄り、北日本には低温・多雨をもたらす気圧配置の影響が残りやすいと考えられます。

そのため、図Aは図ウに対応します。

■ 選択肢確認表

天候の特徴 対応する気圧配置 理由
A 北日本で低温・多雨、西日本で高温・少雨 北日本と西日本で天候が分かれる配置に対応するため。
B 全国的に高温・少雨・多照 太平洋高気圧が強く、日本付近を広く覆う夏型に対応するため。
C 全国的に低温・多雨・寡照傾向 オホーツク海高気圧や北東気流の影響が強い配置に対応するため。

以上より、組み合わせはA:ウ、B:ア、C:イです。

したがって、正解はです。

■ 受験生がつまずくポイント

1. 気温だけで判断してしまう

この問題では、気温だけでなく、降水量と日照時間もセットで見ます。高温・少雨・多照なら高気圧、低温・多雨・寡照なら北東気流や曇雨天を考えます。

2. 太平洋高気圧とオホーツク海高気圧を逆にしてしまう

太平洋高気圧が強いと、晴れて暑くなりやすいです。一方、オホーツク海高気圧が強いと、北東から冷たく湿った空気が入り、低温・多雨・日照不足になりやすいです。

3. 図Aのような南北差を読み落とす

図Aは全国一様ではありません。北日本と西日本で天候の傾向が違うため、単純な太平洋高気圧優勢型とは区別します。

4. 降水量平年比の色だけで焦って判断する

降水量は地域差が大きいので、気温・日照時間と合わせて総合判断します。特に日照時間は高気圧性・低気圧性の影響を読む手がかりになります。

5. 海面気圧偏差の「高い・低い」を天候と結びつけられない

高気圧性偏差が日本付近に広がれば晴天・高温傾向になりやすく、北東気流が入りやすい配置では低温・寡照になりやすいです。

■ まとめ

  • 図Bは、全国的に高温・少雨・多照で、太平洋高気圧が強い図アに対応する。
  • 図Cは、全国的に低温・多雨・寡照で、オホーツク海高気圧や北東気流の影響が強い図イに対応する。
  • 図Aは、北日本と西日本で天候が分かれ、図ウに対応する。
  • 天候図は、気温・降水量・日照時間をセットで読む。
  • 気圧配置図では、高気圧の位置と平年偏差を見る。

正解は④

この問題で必ず押さえたいこと

太平洋高気圧が強い

晴れやすい

高温・少雨・多照

図B=図ア

オホーツク海高気圧が強い

北東気流・やませ

低温・多雨・寡照

図C=図イ

北日本と西日本で天候差

全国一様な夏型ではない

図A=図ウ

※ 本記事では、一般財団法人 気象業務支援センターより利用許諾を受けて、気象予報士試験問題を掲載しています。
問題文の著作権は一般財団法人 気象業務支援センターに帰属します。

以上、第57回 専門知識 問15の解説でした!

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