こんにちは!今回は気象予報士試験 第60回 実技1 問3を解説します!

記述式問題は以下の項目でカテゴリー分けします。

実技試験記述5型

基本セット:どこで(場所・高さ・時刻)+ なぜ(原因・背景場)+ 何が起きている(現象)

  • 分布型:「A側では ○○ であり、一方 B側では △△ となっている。」
  • 時間変化型:「◯時には A であったが、△時には B となり、A から B へと変化した。」
  • メカニズム型:「〜ため、□□が強まり、その結果△△となる。」
  • リスク型:「〜ため、◯◯のおそれがあり、△△への注意(警戒)が必要である。」
  • 構造型:「◯◯付近の ◇◇hPa で気温減率が小さい安定層の上端となっており、ここが前線面に対応する。」

こちらの記事を参考⇒【実技試験講義No.1】気象予報士試験実技試験記述5型 – 独学資格塾

◇模範解答
雲底の高度: 950 hPa(許容940 hPa)。参考にした等値線等: 乾燥断熱線等飽和混合比線

◇解説


図9のエマグラム(音響探空図)上で、与えられた気温・露点から雲底高度(LCL: 持ち上げ凝結高度)を求めます。
エマグラム上で雲底高度を求めるには、地表の空気塊を断熱的に持ち上げたときに飽和に達する高度を見つけます。具体的には、気温から乾燥断熱線に沿った上昇曲線(青線)と、露点温度から等飽和混合比線に沿った上昇曲線(赤線)を描き、その2本が交わる高度がLCL=雲底高度になります。
地表の気温・湿度条件から求めると、乾燥断熱線と等飽和混合比線の交点は約945hPa付近に位置しました。10hPa刻みの読み取りとなるため、950hPa(許容940hPaまで)と解答します。この高度で空気塊が飽和し雲が発生し始めるわけです。解答には併せて、「乾燥断熱線」「等飽和混合比線」という用語も記述します。これらはエマグラム上で用いる基準線であり、問題では参考にした線の名前まで問われています(基礎知識の確認)。乾燥断熱線は空気塊の乾燥断熱昇温降温の経路、等飽和混合比線は飽和時の混合比一定線を意味し、これらに沿って作図することで雲底高度を正確に特定できます。

◇模範解答

浮力がなくなる高度: 660 hPa(許容650~670 hPa)
雲頂の気温: -28 ℃(許容-27~-29 ℃)

◇解説

(1)で求めた雲底の地点(エマグラム上の945~950hPa)から空気塊をさらに持ち上げ、雲頂高度とその気温を求めます。
浮力がなくなる高度とは、上昇する空気塊の温度が周囲大気と等しくなり、上昇が停止する高度(平衡高度、LNB)を指します。エマグラム上では、雲底から空気塊の軌跡を湿潤断熱線に沿ってたどり、環境温度曲線と再び交わる高度を見つけます。そこが対流圏内で浮力がゼロになる高度=雲頂高度となり、そのときの温度が雲頂の温度です。
雲底約945hPaから出発した空気塊は、湿潤断熱線に沿って高度を上げていくと、環境大気の温度曲線と約900hPa付近で一度交わります。これが自由対流高度(LFC)で、空気塊がここから周囲より暖かくなり浮力(正の浮力)を得て自力で上昇できるようになります。さらに上昇を続けると、約655~660hPa付近で再び環境温度と空気塊温度が等しくなります。これが浮力がなくなる高度(LNB)で、上昇気流の頂点です。読み取り精度(±10hPa)を考慮し、660hPa(許容650~670hPa)と解答します。この高度が雲頂高度に相当し、対流雲の発達上限を示します。併せて、その高度での空気塊の温度をエマグラム下端の温度軸から読み取ると-28℃でした。これが雲頂の気温となります。以上より、エマグラムから雲底~雲頂にかけての大気の鉛直構造を解析し、持ち上げ凝結高度・平衡高度・雲頂温度といった指標を定量化できました。これらは対流の強さや降水粒子の成長過程(氷晶が関与する温度域かどうか等)を判断する上で重要な情報です。


以上です!独自解説とAIを組み合わせ解答・解説を作成しています。訂正・ご意見あればコメントやご連絡いただけると幸いです。皆で最高の独学環境を作り上げていきましょう!

【過去問解説】第60回 実技1 問3

どくりん


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