こんにちは!今回は気象予報士試験 第62回 実技1 問2を解説します!
(1)解説
◇模範解答
500hPaトラフ位置(東経)
24時間後: 約136°E(※135°E付近も可)
36時間後: 約144°E(※143°E付近も可)
◇解説
500hPa高度場の予想図(図7上および図8上)から、24時間後(13日9時)および36時間後(13日21時)の上空トラフの東経座標を読み取ります。24時間後の500hPaトラフの正渦度極大の位置は東経136°付近、36時間後は東経144°付近と求められます。括弧内の135°、143°は読み取りの許容範囲を示しており、実際の解答ではおおよその値で構いません。これらの値は図中の経度線と渦度極大の重なり具合から判断します。特に36時間後の図8では極大がはっきりしており、精度よく読み取りやすいと言えます。
(2)解説
◇模範解答
地上低気圧の移動(12~24時間後 → 24~36時間後)
進行方向: 東 → 北東(東北東)
移動速度: 約15ノット → 約20〜25ノット
中心気圧の変化: -4 hPa → -8 hPa(それぞれ前の時刻からの変化量)
◇解説
地上低気圧の12時間ごとの移動方向・速度、および中心気圧の変化について計算します。図6(12日9時・12日21時)と図7(13日9時)、図8(13日21時)に示された地上低気圧Lの位置を比較すると、12〜24時間後(12日21時→13日9時)の移動方向は真東に近く、移動距離は約180海里でした。したがって速度は12時間で180海里、つまり約15ノットとなります。24〜36時間後(13日9時→13日21時)では進行方向がやや北寄り(北東〜東北東)に変わり、移動距離は約260海里でした。これを12時間で割ると約22ノットとなりますが、解答例では20〜25ノット程度であれば正解としています(模範解答では25ノットが示されました)。移動方向については「北東」としていますが、「東北東」に近い進路でもあり、表現としてはどちらでも大きな差異はありません。
中心気圧の変化は、初期時刻1012 hPaから12時間後1008 hPaへ-4 hPa、さらに24時間後1000 hPaへ-8 hPaと、それぞれ符号付きで記述します。これは「変化量を問われている」ためで、減少を「-」で示しています。なお、問題文中に「符号を付けて」との指示がある場合、このように減少はマイナス、増加はプラスで表記する必要があります。
(3)解説
◇模範解答
12〜24時間後: トラフは(前12時間と)ほぼ同じ速度で東進し、西側から地上低気圧に近づく。
24〜36時間後: トラフは(前より)進行方向を東北東に変えて速度を上げ、地上低気圧に追いつく。
◇解説
500hPaトラフと地上低気圧の位置関係の経時変化について、12時間ごとに述べます。12〜24時間後(12日21時から13日9時)では、上空のトラフは前の12時間(〜12日21時)とほぼ同程度の速度で東向きに進み続け、相対的に地上低気圧との距離は縮まっていきます。つまり西から地上低気圧に近づいている状態です。「ほぼ同じ速度で東進し、西から低気圧に近づく」とまとめられます。
24〜36時間後(13日9時から13日21時)になると、500hPaトラフは進行方向をやや北寄りの東北東進に変え、さらに速度を増して地上低気圧に追いつくように移動しました。実際に13日21時には上空トラフの位置が地上低気圧に追いつき重なるような配置になっています。このことから、「トラフは東北東へ進み速度を上げて低気圧に追いつく」という表現になります。以上の記述は、この種の問題で頻出の定型表現であり、過去問演習で慣れておくとスムーズに書けるでしょう。
(4)解説
◇模範解答
中部山岳南側の南向き斜面で、南よりの下層風が流入している。
◇解説
東海地方の降水についての設問です。与えられた降水量分布図では、最も多い1時間降水量が52mmとなっている地点が確認できます(問題図5)。その地点は東海地方の沿岸部、具体的には三重県尾鷲付近に位置しています。地形図(問題図5)を見ると、この地点は中部山岳地帯の南側斜面に当たり、山地の南麓に位置することが分かります。さらに、地上天気図から尾鷲付近の風向は南風(南よりの風)となっており、湿った空気が南側斜面に向かって吹き付けていました。このような状況では地形の南向き斜面で強制的な上昇流が発生し、降水を強めることが知られています。問題文でも「地形と下層風の状況」に言及するよう指示されているため、「中部山岳南側の南斜面」で「南からの下層風」が流入している旨を答えれば満点となります。つまり、「山の南側斜面で、南風による強制上昇が起きている」ということです。
(5)解説
◇模範解答

◇解説
解析(作図)は以下の手順で作成します。
前線解析(作図)
- 閉塞の判断
- 前線位置の推定(高層天気図)
- <閉塞している場合>閉塞点と閉塞前線の型の決定
- 作図
こちらの記事を参考⇒【講義】前線解析 – 独学資格塾
●閉塞の判断
強風軸(ジェット流)が巻き込むように伸びており、寒気の流入や暖気の突っ込みも見えることから閉塞していると判断できます。


●前線位置の推定(高層天気図)
等温線集中帯の南縁および風のシアーにより前線位置を推定します。

●<閉塞している場合>閉塞点と閉塞前線の型の決定
前線の推定値に対して強風軸が通る点を閉塞点とします。
閉塞点から地上低気圧中心に対して伸ばした閉塞前線に対して前面と後面で温度を比べたとき、温暖前線の進行方向前面の寒気のほうが温度が低いため温暖型閉塞前線(”入”の形になる)と判断できます。

以上より地上天気図の風のシアに配慮しながら作図すると模範解答になります。
以上です!独自解説とAIを組み合わせ解答・解説を作成しています。訂正・ご意見あればコメントやご連絡いただけると幸いです。皆で最高の独学環境を作り上げていきましょう!
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